充電式レシプロソー JR002GとJR001GとCR36DAの違いについて解説します
目次
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マキタの40Vmaxシリーズから、2021年12月に充電式レシプロソーの「JR002G」が発売され充電式レシプロソーの中でも、かなりハイスペックな部類に入ります。
そんなJR002Gの特徴は、大きく分けると下記の3点に集約されます。
- 世界最速と呼ばれる切断スピード
- 低振動の「AVT」を搭載
- 扱いやすいオービタルモード搭載
ということで今回は、マキタの充電式レシプロソーJR002Gの特徴について解説しながら、ひとつ前のモデルである「JR001G」との違いについても紹介していきたいと思います。
さらに、HiKOKIのCR36DAとも比較していきますので、ぜひ、参考にしてみてください。
JR002Gの特徴1:世界最速と呼ばれる切断スピード
JR002Gは、もはやAC電源式を超えるスピードを実現しています。
2022年1月現在、マキタの調査では36Vクラスの充電式レシプロソーにおいて、鉄鋼切断は世界でも最速となりました。
具体的にはマキタ製品の従来機と比較し、下記の点で切断スピードが改善されています。
- 鉄工切断スピード、約50%アップ
- 木工切断スピード、約25%アップ
前機種も同じ40Vmaxシリーズですが、大きな違いはオービタルモードの搭載とブレード軌道を見直した部分です。
とくにブレードの軌道は、高速で刃を動かすレシプロソーにとって重要な役割を果たすもの。
日夜続けられる研究により、最適な軌道を見いだせたのでしょう。
JR002Gの特徴2:低振動の「AVT」を搭載
JR002Gはマキタの低振動技術、AVT(Anti Vibration Technology)が採用されています。この低振動技術は、本体に内蔵されている機構で振動を打ち消す技術です。
おおよそ従来機との比較で、30~45%ほどの振動を低減することに成功しました。
また非常に革新的なのが振動を削減するだけではなく、衝撃力もおよそ75%高めている部分にあります。(ビット先端の衝撃力)
JR002Gに搭載されているAVTが切断スピードにどのくらい寄与しているかは、明言しているデータがありません。
しかし振動を同社の従来機と比較し、およそ50%も低減しています。作業性の高さは信頼できるでしょう。
ちなみにJR002Gは、スライダと逆方向に動くカウンタウェイトが振動を相殺する仕組みです。
JR002Gの特徴3:扱いやすいオービタルモード搭載
新しく採用されたオービタルモードは、一定方向のストロークに加えてしゃくるような動きもプラスされています。
とくに木材では一定方向へ動かすよりも、えぐるような動きでカットするとより効率よく切断が可能です。
しゃくり運動が加われば材料への食い込みが大きくなるため、切断速度が早くなります。
おもに木材で真価を発揮する機構なので、切断速度を高めたい方は重宝する機能です。
※ただし切断面は少し荒くなってしまいます。
JR001GとJR002Gの機能や性能面での違い
JR002Gには、同じ40VmaxシリーズでJR001Gもあります。前機種と比較してどの辺りが変わったのか、気になる方もいらっしゃるでしょう。
この項目ではスペック表やその他の違いから特徴を見ていきますので、ぜひ参考にしてください。
スペックの違いについて
ではJR001GとJR002Gのスペックを表でまとめましたので、下記から確認してみましょう。
スペック上は切断能力もあまり大きな違いはなく、ストローク数やストローク長もほぼ同一です。見た目もあまり大きく違わないので、スペック上は大きな違いがない状態となっています。
ただし機器内部の効率化により、1充電当たりの作業量はややJR002Gのほうが多いです。
この辺りは多くの作業をこなすプロの方で差を感じられるでしょう。
スペック以外の違いについて
スペックには現れない部分での違いは、下記の2点です。
- オービタルモードの有無
- 低振動機構AVTの搭載
前機種のJR001Gには、オービタルモードとAVTの搭載がありません。
さらにブレードの軌道を見直した部分もスペックには現れていないため、前機種と比較してJR002Gはスペック以上の違いを体感できるはずです。
とくに長く使用する場合、振動による疲れは想像以上の負担となります。
ほぼスペックは同じでも、切断スピードと疲労感の違いはそのまま作業効率へつながるでしょう。
ただし価格差は標準小売価格で1万円ほどの差があります。
マキタとしても併売していく流れとなるようなので、この差を見てどちらを選ぶか吟味する必要がありそうです。
HiKOKIのCR36DAとの違いについて
マキタと並び、HiKOKIのCR36DAも比較対象の機種として名前が挙がるでしょう。
そこでこの項目では、CR36DAの違いについて詳しくまとめました。
スペックの違い
下記ではJR002GとJR001G、HiKOKIのCR36DAと並べて比較できるよう表をまとめています。
CR36DAもなかなか優秀な機種なので、ぜひ詳しい違いを見ていきましょう。
スペックだけを見ても、あまり大きな違いはないと言えそうです。
唯一価格がWH36DAは一番安くなっており、ほかの2機種と比べても入手しやすくなっています。
ストローク数もストローク長も大きく変わらず、スペックだけでは少し判断が難しいかもしれません。
やはり自身がどのメーカーの電動工具を使っているか、バッテリーの使い回しができるかどうかで判断したほうが良いでしょう。
スペック以外の違い
スペックには現れない違いとして、WH36DAにはHiKOKI独自の低振動化技術が採用されています。
この低振動化技術は「ツイン回転式カウンタウェイト」と呼ばれ、重りのついたギア上下に配置し、同時に逆回転させる仕組みです。
ギアは回転しながら上下左右の振動を軽減させるため、大幅な低振動化を実現しています。
HiKOKIのコードレスセーバソーCR18DBLと比較し、振動をおよそ50%も削減しました。
実機を比較してみないとわからない部分は多いですが、マキタのAVTとHiKOKIのツイン回転式カウンタウェイトは比較しがいがありそうです。
JR002Gの強みと弱みについて
JR002Gを具体的に検討している方は、どのような強みと弱みがあるのか気になるはずです。
この項目では、JR002Gの強みと弱みについてまとめましたので、ぜひ参考にしてください。
JR002Gの強み
JR002Gの強みは、とくにオービタルモードとAVT、ブレード軌道の見直しによる切断スピードの早さです。
切断スピードが早いだけではなく、低振動化技術であるAVTは作業効率を大きく高めてくれます。一般利用では問題なくとも、より多くの作業をこなすプロ用途で大きく違いが分かれるでしょう。
とくにレシプロソーは構造上、振動が大きいものです。
よりパワフルになればなるほど、振動が大きくなって手のしびれや作業効率の低下を招きます。
JR002Gであれば低振動による負担の少なさと、切断スピードの早さが大きな強みとなるでしょう。
JR002Gの弱み
JR002Gの弱みは、やや価格が高めになってしまっている部分です。マキタとしても価格差が少しあるので、前機種と併売していく流れを取っています。
スペック上は違いが見られず、スピードもそこまで求めていない…という場合、そのままJR002Gの弱みとなってしまうでしょう。
つまりコストパフォーマンスはあまり良いとは言えません。
もし自身の作業内容を考えた際、そこまで価格差を埋められるほどの魅力がない場合はJR001Gを選択するか、HiKOKIのWH36DAを選ぶと良いです。
コストパフォーマンスを選ぶ場合、より安く購入できるHiKOKIのWH36DAは大きな検討対象となります。
※WH36DAは低振動、オービタル機構とJR002Gに並ぶ機能が搭載されている。
マキタの40Vmaxシリーズで統一されている方でしたら、ぜひJR002Gを選ぶとよりよい切断体験が得られるでしょう。
まとめ
今回は、マキタの充電式レシプロソー「JR002G」と「JR001G」との違いやHiKOKIの「CR36DA」との違いなどを解説してきました。
電動工具について知っておきたいことは、まだまだあります。ぜひ、関連記事も読んで参考にしてみてください。
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