カセットガスボンベはメーカーが違っても使える?使用時の注意点など解説します
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カセットガスボンベはその手軽さから、様々な場面で使用されています。
しかし、その手軽さに反してカセットガスボンベは正しく使用しないと火災や爆発事故を引き起こしてしまう製品でもあります。
ということで今回は、「カセットガスボンベを使う時、メーカー違いの製品でも大丈夫?」や「使い方で注意するポイント」、「カセットガスボンベの種類と選び方」などを中心に解説していきたいと思います。
火やガスを扱う以上、どんなに安全に気を配っていても決して安心とはいえません。
最低限正しい使用方法と製品の選び方は理解し、トラブルにしっかり備えられるようぜひ、最後まで読んで参考にされてみてください。
メーカー違いのガスボンベとカセットコンロを使っても大丈夫?互換性は?
ガス器具は日本工業規格(JIS規格)によって、仕様が詳細に定められています。そのためメーカー違いのガス機器でも互換性があり、使える場合がほとんどです。
ガスボンベの中身であるLPガスについても同じことがいえます。
LPガスは「ブタン・イソブタン・プロパン」など様々な成分が配合され、メーカーによってどの成分がどれくらいの割合で配合されるかが変わってきます。ただメーカーが異なってもガスの成分自体は共通しているので、使用すること自体は可能です。
ノーマルタイプの他、寒い場所で使う機会が多いハイパワータイプなど、同じ用途で使うガスであればメーカーが異なっても変わらずに使えます。
ではメーカーの違いのガスボンベとカセットコンロを組み合わせても、全くリスクがないといえるのでしょうか?順を追って解説してきます。
カセットガスボンベの規格の違いについて(JIA認証とJIS認証の違い)
ここから先の説明を理解する上で、まずはJIA認証とJIS認証について理解する必要があります。
カセットガスボンベは日本産業規格(JIS規格)で寸法などが定められており、第三者認証機関である一般財団法人 日本ガス機器検査協会の検査に合格した「JIA認証」が表示されたボンベを使用してください。(一部抜粋)
引用元: 「姫路市ホームページ」より
JIS認証はガス缶の直径や全長、ガスボンベであればノズルの長さなどが、独自に定めた基準を満たしているかを詳細に検査します。
そして製品検査と工場検査に合格し、JIS規格を満たしていると判断した製品には、JISマークを表示する義務が与えられる流れです。
JIA認証はJIS対象製品を検査します。
認証は製品の設計が適切かどうかの「形式検査」、製造工場を確認する「フォローアップ検査」の2段階で構成され、合格後にJIAマークが表示されます。
簡単にいえば、両者はガス器具が安全基準を満たしているかを証明したものです。
JIS認証はガス器具のサイズや形状について詳細に検査し、その後JIA認証が独自の検査基準でJIS対象製品を認証します。
つまり両者は、JIS認証前の製品なのかJIS対象製品なのか「認証する対象」が異なるといえるでしょう。
カセットコンロとガスボンベのメーカーは違っても大丈夫なのか?安全性は?
安全面を考慮した場合、自己責任で使用することになります。
ガスボンベに関わらず、家電製品はメーカーが推奨する方法で使うのが最も安全なのは言うまでもありません。
メーカーが実施する製品の安全試験も、通常の使い方をした場合を想定しています。
そのため当然ではありますが、誤った使い方をしてトラブルを起しても保証は一切受けられないので注意してください。
メーカー側は他社メーカーのガスボンベとの組み合わせを禁止しているわけではないので、1度や2度で異常が出る可能性は少ないでしょう。
しかし純正以外のガス器具を何度も使うのは、リスクを伴うためおすすめしません。
その理由を次節で解説していきます。
純正カセットコンロとガスボンベの使用を推奨されている理由
純正カセットコンロとガスボンベの使用が推奨される理由は、異なるメーカーのガス器具を組み合わせるとトラブルが発生する恐れがあるためです。
既に説明したように、メーカーが異なってもJIS規格で仕様が細かく定められているため互換性はあります。
しかしガス器具同志のわずかなサイズの違いは許容されてしまうので、ボンベとコンロの組み合わせ次第では「ガス漏れ」や「誤作動」を引き起こすケースも多いです。
誤動作にも色々ありますが、中でも火力が落ちたり着火しなかったりする不具合はよく起こります。
実際にガスボンベの注意書きには、上記のように記載されています。
もし純正以外の製品を使用して、異臭や異音、不自然な燃焼など異常を感じ取ったら、すぐに使用を中止しなければなりません。
カセットボンベの値段が違うと何が違う?成分の特性の違いで何が変わる?
カセットボンベはJIS規格によって各部分の形状や寸法が詳細に定められ、JTAによる認証もされているため、形状の違いで価格差が生じることはありません。
値段が安めのカセットボンベもJIA認証されています。
カセットボンベの値段に差が出るのは、配合されているガスの「成分」が違うためです。
値段に関係なく「LPG(液化石油ガス)」と表記している点は共通しています。しかしガスの成分については、安いカセットボンベの場合「ブタン(ノルマルブタン)」しか含まれていないことがほとんどです。
対して岩谷産業をはじめとした高価なカセットボンベは、ブタンに加え「イソブタン」も含まれています。
イソブタンは寒い時でも火力を安定させる性質があり、ブタンより性能面で優れている分だけ価格に反映されやすいです。
CB缶とOD缶とは?両者の違いは?
ここでは、よく使用されるガス管であるCB缶とOD缶について説明していきます。
形状や用途、性能の違いについて理解し、適切な製品を選べるようにしましょう。
CB缶・OD缶とは?
CB缶はカセットボンベの略で、カセット(C)とボンベ(B)それぞれの頭文字をとっています。
家庭で鍋をする時にカセットコンロに取り付けるので、多くの方に馴染みがあるのではないでしょうか?
コンビ二やスーパーで手軽に入手でき価格も安いため、ストックして緊急時に使用できるメリットがあります。
続いてOD缶は「Out Door」の頭文字を取った、アウトドアユースの製品です。
キャンプや釣りが趣味であれば、1度は見た経験があるのではないでしょうか?
サイズは500g前後からメーカーよっては110gまであり、標準サイズ250gの場合は一般的にCB缶よりもコンパクトで持ち運びやすいのが特徴です。
OD缶はコンビニやスーパーでは基本的に扱っていません。
購入するには通販かホームセンターやアウトドアショップに出向く必要があるため、時と場合によっては不便に感じるでしょう。
両者の違いは?
両者の大きな違いは「火力」と「価格」です。
OD缶には「プロパン」が含まれ、火力が強く気化しやすい特徴があります。
一方でCB缶は、プロパンと比較して火力が弱い「ブタン」が含まれています。
火力の安定性や耐寒性がOD缶より劣るため、用途が限られてしまうのが欠点です。
OD缶は屋外でも火力が安定しやすく、携帯性にも優れていることから価格も高めです。
Amazonなどの販売サイトを見ると、OD缶は250gで1本500~700円前後が相場で、1本250円前後のCB缶より倍以上高いことが分かります。
一般的なガスボンベは外気温が10℃以上ある環境での使用を前提としています。
そのためCB缶は気温の低下が原因で、液体ガスがスムーズに気化されず火力が弱くなりやすいです。
だからこそ岩谷産業をはじめとした耐寒性に優れるイソブタン配合のガスボンベは、多少高くても需要が衰えません。
まとめ
今回は、メーカー違いのカセットガスボンベ使用時の安全性についてやカセットガスボンベの種類と選び方などを中心に解説していきました。
この他にも知っておきたい製品知識はたくさんあります。
ぜひ、その他の関連記事も読んで参考にされてみてください。
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