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ボルトやビスの全ネジと半ネジの使い分けについて解説します

皆さんは、「ボルト」や「ネジ」、「ビス」「ナット」などの違いについてご存知でしょうか。

「ボルトとってー」「ビスとってー」と建築現場や工場では日常的に聞きますが、その違いを理解していないと違いが分からずアタフタしてしまうこともあるかもしれせん。

ということで今回は、ボルトやビスの違いや全ねじと半ねじの使い分けなどについて解説していきたいと思います。

事前知識

ボルトとかネジと呼ばれていても、実際には見た目に違いはそこまで感じられません。ではなぜ呼び名が異なるのでしょうか?実はボルトやネジ、ビスと呼ばれる3つは厳密には全て「ネジ」として分類されます。

そもそもネジとは、ネジ山と呼ばれるらせん状の溝が彫られている部品のことです。そこからそれぞれの特徴や性質に分けて細かく名称が異なっていくわけですね。

ちなみにネジ山があればネジに分類されるため、実はナットも仲間として扱われています。

ネジには2種類があり、ボルトのように外面にネジ山が彫られているものを「雄ネジ」、ナットのように内面にネジ山が彫られているものを「雌ネジ」と呼ばれています。

ネジとは

事前知識でも紹介したとおり、ネジはネジ山が彫られている部品の総称ですが、一般的には「雄ネジ」のことを指します。

漢字では「捻子」「捩子」「根子」と表記できる他、螺子(らし)とも呼ばれています。ネジに各部にそれぞれ名称が付けられており、先端部分を「先」、円筒部分を「軸」、軸の終端からの太い部分は「頭」、頭と軸の境目を「首」と呼びます。

有名な使用用途として、部品を固定するさせることで縦方向の力に強くする役割がありますが、実はもう一つの用途として回転運動を直線運動に変換するというものもあります。

最もわかりやすいものだと万力がイメージしやすいでしょう。万力は大きなネジを回すことで直線方向に締め付けて材料を固定しています。他にも、スクリューコンベアのように搬送や移動にもネジが使用されています。

ビスとは

ビスとは、いわゆる小ネジとほぼ同意義です。仕事上では特に、すとわり(マイナスドライバー用のー状の穴)や十字穴(プラスドライバー用の+状の穴)が付いているネジの事を指しています。

名称の由来はかなり複雑で、ぶどうのつるを指すvitisがフランス語でネジを指すvisに変わり、visがアメリカ語のvissに変わったことでビスと呼ばれるようになりました。

よくある勘違いとして、「先端が尖っているものをビスと呼ぶ」なんてことがありますが、これは間違いです。

これは小ネジと同じ意味だと認識していると分かりやすいですが、実際には尖っているビス以外にも平らなビスもちゃんとあります。

ボルトやナットとは

ボルトとはナットとセットで使用されるネジのこと、そしてナットとは雌ネジが切られている部品の総称のことです。ただし、実際に使用される際はナットを使用しない場合でもボルトと呼ばれたりもしています。

また、ナットとは別に座金(ワッシャー)と呼ばれる部品を挟んで、ネジと部材のなじみを良くしたりする場合もあります。

ボルトと聞くと六角形のイメージが強いですが、この六角ボルトの他にも頭部がリング状のアイボルトや蝶の形をしている蝶ボルトなどの様々な種類が存在しており、状況によって使い分けられています。

釘との違い

ネジと釘の違いは「固定する方法」にあります。ネジは部材に食い込ませるように回しながら押し込むのに対し、釘は直線的に部材に押し込みます。

両者は使用用途こそ同じですが、その性質はまったく異なっており、それぞれを明確に使い分ける必要があります。

具体的には以下の通り3つの違いがあります。

【衝撃耐性】

・釘はハンマーなどで垂直に打ち込むため、縦方向に弱く横方向に強い
・ネジはドライバーなどで捻るように入れるため、縦方向に強く横方向に弱い

【使いやすさ】

・釘はハンマーを使えば簡単かつ短時間で複数打ち込める
・ネジは電動工具を使わなければ効率が悪い

【作業中の快適性】

・釘は打ち損じやすく、失敗した際に抜きにくい
・ネジは緩みにくく、失敗した際に締め直しが容易

どちらが優れているかではなく使い分けが重要となります。一般的に建材には釘が、上に取り付けるもの(ライトなど)や機械部品にはネジが有効とされています。

ボルトの全ネジと半ネジについて

ネジには大きく分けて半ネジと全ネジの2種類があります。全ネジは頭のすぐ下までネジ山が切られているもので、半ネジはネジ山が途中…およそ3分の2程度までしか切られていません。

両者の性質ですが、2つの部品を締結する際に以下の違いが出てきます。

・全ネジは頭以外が全てネジ山のため、頭が取れても締結力を維持することができる。また、2つの部品それぞれにネジが効くため部品同士が密着することは無い。

・半ネジは頭が取れた場合、片方にしかネジが効いていないため締結力を失う。また、片方のみにネジが効くため部品同士が密着する。

椅子やテーブルなど2つ以上の部品や木材を使用するものは、ほとんど密着することで安定性を得ます。

その点で行けば、半ネジを使う機会の方が多く、全ネジは主に補助がメインになります。また性質上、短いネジは全ネジ、長いネジは半ネジであることが多いです。

呼び径とピッチ、寸法について

ネジを探す際に「M○×○○」と表記されていることが多いですが、この表記はサイズを表しています。続いてはこの表記の意味について見ていきましょう。

呼び径とは

呼び径とは雄ネジの場合は外形、雌ネジの場合は内径を表す名称で、基準寸法を明記するときに使われます

「胴体の太さ」と言えば分かりやすいですね。お店やサイトで使われる「M○×○」のM○の部分で、例えば6mmの時はM6と表記されます。

ネジとナットを同時に購入、使用したい場合はこの呼び径をは同じ数字にしないと使えませんのでご注意ください。

ピッチとは

ピッチとは、ネジ山の谷と山の間隔を表す名称で、分かりやすく言えば「山から山、谷から谷までの距離」の事です。ピッチは基本的に呼び径によって変わっており、呼び径が大きいほどピッチも荒くなります。

ピッチの細かさによって「並目ネジ」と「細目ネジ」に分けられており、細目ネジは並目ネジと比べてピッチがより細かくなっています。

細目ネジはピッチの細かさ故に噛み合う箇所が多くなるため、より強く締まり緩みにくくなる性質があります。ただしかじりや焼き付きを起こしやすいため、精密さが要される部品以外では滅多に使わせません。

長さとは

長さは、締結する部品の中に埋め込まれる部分の長さを表す名称です。

「埋め込まれる部分を指す」事が大切で、例えば皿頭などは頭部も含めて全て部品に埋め込まれるため、全長をそのまま長さとして表します。一方、頭が出るタイプのネジは頭の下から先までを長さとしています。

「M○×○○」の○○の部分がこの長さで、呼び径と同じくmm表記です。呼び径6mm、長さ20mmのネジならM6×20になる訳ですね。性質上、皿頭ネジは他と比べて全長が短くなる事は覚えておきましょう。

有効径とは

有効径とは、雄ネジと雌ネジを噛み合せた時の「溝の幅と山の幅」が等しくなる仮想円の直径の事を表す名称です。

ネジを調べる際によく見かける名称ですが、実際に購入する時に必要になる単語ではないためあまり気にする必要はありません。どちらかと言えばネジを作る側の人たちにとって必要な名称です。

ボルトやネジの規格について

次はネジの規格や調べ方について解説していきます。ここを覚えていないと補充する時に余計な手間が増えてしまうので、しっかり覚えましょう。

規格「M」とは

Mはメートルネジの規格で、先程「呼び径」でも触れたとおり胴体の太さを表します。頭の太さではなく、ネジ山部分の太さなので間違わないように!

規格の測り方

ネジの規格を測る方法は2つ、1つはノギスなどの測定器でネジ山の直径を測ること。ネジの世界は0.01mm単位の世界のため、細ければ細かいほど良いですが、最低でも0.1mm測ることが出来ればおおよその規格は分かります。

注意点として、私達がよく見る2級ネジは規格上の太さよりも0.1〜0.2mmほど細い場合が多いです。そのため、たとえばM6であれば5.8〜6mmほどを目安としましょう。

ただし、ネジには一般で知られるメートルネジの他にもユニファイネジと呼ばれるインチ表記のネジがあり、仮に両方を使用している場合、ほぼ同じ長さに遭遇することもあります。

その場合はもう一つの方法、ピッチゲージでピッチを調べる事になります。ピッチと呼び径は決められているため、ピッチさえ判明したらそれがどちらなのかが分かります。

因みに、雌ネジは同じ呼び径にしか対応していないため、両者がちゃんと噛み合うかどうかで測定できます。

まとめ

今回は、「ボルト」や「ネジ」、「ビス」「ナット」などの違いから、全ねじと半ねじの使い分けなどについて解説してきました。

この他にも、知っておきたい工具の知識について解説した記事がありますので、ぜひ、その他の記事も参考にされてみて下さい。