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インパクトドライバーのよくある故障原因や兆候について解説します

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ハンズクラフト西日本最大級の工具専門リユースショップです。

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当店は創業20年以上、工具・家電を中心に扱うリユース専門館です。お買取りした中古品を綺麗にメンテナンスして新たな価値を吹き込み、福岡・北九州地域を中心に沖縄や山口・広島まで9店舗を展開中です。各記事は工具専門のスタッフや、工具・家電の修理専門部門が監修・執筆しています。

プロ用モデルをはじめとする電動工具は、様々な環境でも耐えられるように設計されています。

それはインパクトドライバーも同じで、多くのメーカーが衝撃や防水機能を売りにした製品を販売しています。

そんなインパクトドライバーですが、実はかなり繊細な工具で、ちょっとした高さからの落下や一瞬、水たまりに落としてしまっただけでも壊れてしまうことも。

今回は、そんなインパクトドライバーのよくある故障原因について解説していきますので、ぜひ、故障事例を知って、愛用のインパクトドライバーを少しでも長く使えるよう参考にしてみてください。

インパクトドライバーのよくある故障原因について

インパクトドライバーの不調を感じた際、真っ先に故障を疑う方は多いと思います。

ですが、インパクトドライバー本体が原因の場合もあれば、バッテリーなどの付属品が起因の故障も存在します。

まず、故障を疑ったら、真っ先に確認したいポイントを5選選んでみましたので、ぜひ、参考にしてみてください。

よくある故障原因①:バッテリー

インパクトドライバーの故障の中で最も多い故障原因が、バッテリー起因の故障です。

多くの方が、突然充電できなくなったり動かなくなったりすると、「インパクトドライバーが壊れた」と慌ててしまうと思いますが、まずは落ち着いて、予備のバッテリーを取り付けて動作するか確認してみましょう。

インパクトドライバーは様々な環境で使用されますので、とても傷みやすい工具でもあります。

そして、その少しずつ溜まっていったダメージがバッテリーに負荷をかけ、バッテリーに搭載された「保護停止機能」を作動させて、インパクトドライバーがうまく作動しないケースが良く見られます。

ちなみに、少しずつ進行するバッテリー不良のことを「セルアンバランス」と呼びます。

セルアンバランスとは「バッテリー内部のセル毎の電圧が崩れてしまっている状態のこと」を指し、セルアンバランスが発生すると、バッテリーの過充電や過放電による事故が発生するリスクが高まります。

そのため、多くの工具メーカー製のバッテリーには、「電池保護IC」を使用して、過放電などが原因の発火事故を防ぐ安全回路を搭載しているんです。

ですので、まずインパクトドライバーがうまく作動しない場合は、予備のバッテリーと交換して、通常通り動作するかを確認することをオススメします。

場合によっては、インパクトドライバー本体の故障ではなく、バッテリーが故障しているケースがあります。

よくある故障原因②:モーター

次に多いインパクトドライバーの故障原因が、モーターの焼付きです。

モーターの焼付きは、使用しているインパクトドライバーのスペック以上の高負荷をかけておこなう作業をしている場合に多い故障です。

何らかの原因で過大負荷がかかったり、電圧降下が発生するとモーターは焼き付きますので、ベアリングの固着を放置したまま使用したり、インパクトドライバーの性能に対して無理な作業をおこなうのは避けるべきです。

また電圧降下は、電圧数の合わないバッテリーを使用しての作業でも発生します。

インパクトドライバーを使用中や使用直後に「焼けたような香ばしい臭い」がする場合は、モーターの故障が考えられます。

この場合は、修理するよりも新たにインパクトドライバーを購入するほうが安い場合がほとんどですので、モーターに無理をかけない使い方を日頃から心がける必要があります。

もし、インパクトドライバー本体から焦げ臭いがした場合は、新しくインパクトドライバーを購入することも考えておくことをオススメします。

よくある故障原因③:スイッチ、トリガー不良

スイッチやトリガー不良を起こしている場合は、「トリガーを引いても反応しない」「たまにしか反応しない」などの症状が見られます。

これはスイッチ内部の配線が断線していたり、接触不良を起こしている場合によく見られる現象です。

バッテリーが充分に充電されているときに、スイッチやトリガーを押して反応しない場合はスイッチやトリガーの不具合があるかもしれません。

この場合は、一度治ったとしても作業中に不具合が頻発する可能性もあり、だんだん無視できないほどの症状になっていきます。

修理代も新品を購入するのに比べると、比較的安く済みますので、一度、お近くの修理専門店やメーカーにご相談されることをオススメします。

よくある故障原因④:ボディパーツの破損

インパクトドライバーは、頻繁に持ったり、机などに置いたりする工具ですので、よく落下させてしまう事故が起こります。

そして、落としてしまった際にボディパーツの一部が破損してしまい、修理に持ち込まれるお客様があとを絶ちません。

多少の高さから落としてしまっても、ボディパーツが破損してしまうことは少ないですが、場合によっては内部パーツが破損してしまっている場合があります。

そうなると、感電の原因となったり、モーター不良の原因に繋がります。

もし、ボディパーツが割れたり、一度机などからインパクトドライバーを落としてしまった場合は、専門店で確認してもらうことをオススメします。

よくある故障の兆候について

続いて、よくある故障の兆候について解説します。

今からご紹介する故障の兆候を見つけたら、すぐに修理に出すか新しいインパクトドライバーの購入を考えておく必要があります。

異音がする

インパクトドライバーの使用中に、普段の動作音とは違う音が聞こえてきた場合は、インパクトドライバーが故障している可能性があります。

考えられる故障原因は、「モーター内部に破損したパーツ片が混入している」「アンビル内部への異物混入」です。

軸が激しくブレる場合

インパクトドライバーは多少の軸ブレ発生しますが、軸ブレが激しいと感じる場合は、故障の兆候かもしれません。

ちなみに、軸ブレとはビットの先端が四方に大きく振れることをいいます。

『横にブレている』というような表現のほうが近いかもしれません。

そもそも、どの製品にも部品の寸法に遊び(隙間)を設けてありますので、軸ブレを完全に無くしてしまうことはできません。

ですが、故障の兆候である軸ブレは、内部パーツがすり減っていくことで生じる隙間によるものですので、激しくビットがブレてしまいます。

もし、軸ブレが激しいなと感じた場合は、まずはビットの歪みや曲がりなどをチェックして下さい。
そして、ビットに以上が見られない場合は、お近くの専門店で確認してもらうことをオススメします。

防水機能と水没故障の関係性について

皆さんは、インパクトドライバーの防水機能について、どの程度の水没なら故障から守ってもらえるのかご存知ですか。

実は、防水機能はメーカーによってコンセプトが異なり、今のところ、高級腕時計のダイバーズのような完全防水仕様のインパクトドライバーは存在しません。

そのため、たとえ防水機能が搭載されたモデルでも、池や大きな水たまりなどに落としてしまうと、水没故障となってしまうケースが多いんです。

ちなみに水没故障とはインパクトドライバーの内部に水が侵入し、内部の回路がショートしてしまったりした故障のことを指します。

では、メーカー各社で謳っている防水性能とは、どのような機能なのか。

多くのメーカーは、防水ではなく防滴

実は、多くの電動工具メーカーから販売されているインパクトドライバーは、「防水機能」ではなく「防滴仕様」となっています。

ですので、想定している防水機能は、ちょっとした雨などの場合がほとんどです。

そして、その雨の場合も土砂降りの中での使用だと、水没故障は防げません。インパクトドライバーの防滴機能は、水が内部に侵入しづらい設計となっており、万が一水が入り込んでも、基盤に届きづらい設計になっているというものです。

つまり、水が侵入しない密閉構造ではありません。

この点は、初心者の方はとくに間違いやすいポイントですので注意して下さい。

まとめ

今回はインパクトドライバーのよくある故障原因や故障の兆候などについて解説してきました。

電動工具については、まだまだ知っておきたいことがたくさんあります。

ぜひ、その他の関連記事も読んで参考にしてみてください。