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【マキタ】TD172DRGXとTD157DRGXの違いについて徹底解説

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今回はマキタから発売されているインパクトドライバー「TD157DRGX とTD172DRGX」について、スペックや機能などの視点から比較し、その違いについて解説していきます。

TD157DとTD172D、どっちを買うべきか迷われている方は、ぜひ参考にしてみて下さい。

TD157DRGXの特徴について

マキタの充電式インパクトドライバー「TD157DRGX」は、18Vに対応した小型軽量モデルです。

発売は2021年の2月で、従来モデルがTD155Dとなります。その特徴は下記4つです。

  • 小型軽量でパワーがある
  • 楽らくモードの採用
  • ゼロブレを搭載
  • 防滴・防じんのAPT

それぞれ解説していきます。

小型軽量でパワーがある

TD157Dは全長が133mで、質量もバッテリーを含めて1.4kgと非常に取り回しがしやすいです。小型で軽量にも関わらず、締め付けトルクは140N・mと必要十分なパワーになっています。

140N・mもあれば大工作業のメイン機として使うにも十分ですし、本格的なDIY用としても問題ありません。このトルク以上のものを求めると、どうしても値段や重量・サイズ感は大きくなってしまうでしょう。

そのため非常に扱いやすいサイズで設計し、取り回しの良さと十分なパワーを高次元で実現している機種です。

初心者からプロまで扱えるため、バランスが整っています。

楽らくモードの採用

楽らくモードは、熟練の技を再現したモードです。

トリガーを全開にしても一気に締め込まず、最初はゆっくり締め込んでいきます。そして自動変速により、一気に締め込んでいく仕様です。


(引用:https://www.makita.co.jp/product/category/ana_ake/td157drgx/td157drgx.html)

 

実は締め始めこそネジが倒れたり、ネジ頭からインパクトドライバーのビットが外れたりします。(カムアウト)

 

そのため熟練の作業者は最初にゆっくり回し、残りを一気に締め込む加減をトリガーだけで実践しているのです。

この技を機能だけで実現したものが楽らくモードとなっています。

機能をONにするだけで使えるため、どんな方でも安定したビス打ちが可能となりました。

 

ゼロブレを搭載

ゼロブレはインパクトドライバーの軸受に、ダブルボールベアリングを採用しています。

そもそもインパクトドライバーは長いビットを使うと、どうしてもボールベアリングの抵抗がブレへとつながっていました。

このダブルボールベアリングは外周・内周それぞれ独立したベアリングとなっていて、回転する際の抵抗を抑えてくれます。


(引用:https://www.makita.co.jp/product/category/ana_ake/td157drgx/td157drgx.html)

精度が必要な作業にも使えるので、プロからの信頼も暑いです。

さらに摩擦力の低減により耐久性も向上しており、扱いやすく耐久性も高い機能として人気を集めています。

 

防滴・防じんのAPT

マキタでは防滴・防じんの独自機構を策定しており、「ADVANCED PROTECTION TECHNOLOGY」の頭文字を取ってAPTという規格を採用しています。

ただし完全防水というわけではなく、あくまで耐久性が高いという視点から捉えたほうが良いでしょう。

 

事実分解して修理をすると、随所にシール材が盛り込まれていてしっかりした作りなのが見て取れます。

APTを採用した機種は耐久性が高いです。多くの方から信頼できる指標として、APTは使われています。

 

TD172DRGXの特徴について

TD172DRGXは、2021年1月に発売したばかりのフラッグシップモデルです。

マキタが販売する18Vインパクトドライバーの中でも、よりプロ向けの仕様となっています。その特徴は、下記の4つです。

  • ヘッドがスリム化で隅打ちがしやすい
  • ワンタッチスリーブが改善
  • LEDにライトモードが追加
  • ケースやカラーが進化

それぞれ詳しく解説していきます。

 

ヘッドがスリム化で隅打ちがしやすい

TD172Dは非常にスリムなボディで、隅打ち角度が10.5°ととても小さい角度でも締め付けが可能です。

(引用:https://www.makita.co.jp/product/li_ion/td172drgx/td172d.html)

この角度での隅打ちは、2021年1月時点で業界最小と言われています。(マキタ調べ)

 

そのため床に近い位置でも作業がしやすく、壁際・天井際でもネジ頭へ寄せて打ち込むことが可能です。

カムアウトもしづらいので、無用な時間を取られません。

 

ワンタッチスリーブが改善

従来までのワンタッチビットスリーブは、非常に強い力を使わないと交換が難しいものでした。ワンタッチとは程遠く、結局今までどおりスリーブを引っ張って交換するのが当然というレベルです。

しかし本機において、差し込み荷重を従来機よりもおよそ50%低減させました。

その結果、ようやくスリーブを引かずにワンタッチで交換できる機能となっています。


(引用:https://www.makita.co.jp/product/li_ion/td172drgx/td172d.html)

ビットを交換しなければいけない現場で、非常に重宝します。

 

LEDにライトモードが追加

従来までLEDはスイッチに連動し、作業時でなければ見えない不便さがありました。

しかしライトモードが追加され、常に手元を照らし続ける機能が搭載。

(引用:https://www.makita.co.jp/product/li_ion/td172drgx/td172d.html)

 

常時点灯することで、手元や簡易的な照明として役立ちます。

個別にライトを持たなくても、本機で照明とインパクトドライバーの両方を担える利点です。

 

ケースやカラーが進化

新たに付属しているプラスチックケースは、内部の構造を見直しています。従来機とほぼ同等サイズながら、なんとバッテリーを4つ収納可能です。

バッテリーを使い回すシーンで活躍するため、汎用性と応用が幅広くなります。

また本体カラーに、新たなフレッシュイエローが加わりました。合計で5色カラーの展開となっています。


(引用:https://www.makita.co.jp/product/li_ion/td172drgx/td172d.html)

カラーバンパーも同色が展開されており、組み合わせ次第でさらに自分好みのカラーを追求できます。

※アンビルと本体の間にある、リング状のパーツです。


(引用:https://tanaka-km.com/A-72338)

このカラーバンパーを組み合わせるメリットは、自分の工具を一目で発見しやすくなることです。

人気機種なので多くの方が使っていると、マイ工具を見失う恐れもあります。お気に入りのカラーを使い、自分のカラーを作ると良いです。

【比較】TD157DRGXとTD172DRGXのスペックの違いについて

それでは具体的に、TD157DRGXとTD172DRGXを比較してみようと思います。

購入を検討される方は、実際どちらを選んだら良いか悩む場合が多いですよね。

ここで各スペックの数値を比較し自分に合うものを選びましょう。

 

全長の違い(ヘッドの比較)

全長や寸法の違いは下記のとおりです。(長さ×幅×高さ)

  • TD172D:114×81×236
  • TD157D:133×81×232

TD172Dのほうがコンパクトに作られており、高さが少し高いもののヘッドのコンパクトさは秀逸です。

一般的なDIYレベルでは差を感じにくいものの、プロレベルではこの差が大きな結果となるでしょう。

 

重量の違い(重量の比較)

重量はそれぞれ下記のとおりとなっています。

  • TD172D:1.5kg(バッテリー含む)
  • TD157D:1.4kg(バッテリー含む)

わずかにTD157Dが軽くなっています。しかし0.1kgであれば、Mサイズの卵2個分です。

実際に持った感触で違いがわかるほど明確ではなく、誤差レベルの体感かもしれません。両手にそれぞれの機種を持って比較しないと、おそらくわからないレベルでしょう。

単体で使う分には全く違いがわかりません。

最大締め付け能力の違い(トルクの比較)

最大締め付け能力の違いは、下記のとおりです。

  • TD172D:180 N・m
  • TD157D:140 N・m

パワーの違いはダイレクトに締め付け時のスピードに直結します。

実際に木材へコーススレッドを打ち込む際、TD172Dであればグイグイ打ち込んでいけるでしょう。もちろんTD157Dでも問題ありませんが、比べるとどうしてもパワー不足は感じられるかもしれません。

搭載機能の違い

両機種とも搭載している基本機能はどれも一緒です。その上でTD172Dは、下記の機能で差がついています。

  • 新・ワンタッチビットスリーブ
  • 楽ラク4モード
  • ライトモード
  • カラーやカラーバンパー
  • 付属品のケースやカラー

明確なスペックの差は少ないものの、機能面でさらに使いやすくなっています。

しかしこの使いやすさはプロであれば恩恵を感じやすいです。逆に言えばDIYレベルなら、そもそも機能を使いこなせない可能性もあります。

TD157DとTD172Dの決定的な違いについて

TD157DとTD172Dの決定的な違いは、そのトルクによる締め付け速度です。

実際にコーススレッド65mmで比べてみた動画がありますので、ぜひ参考にしてみてください。

いかがでしょうか。TD172Dのほうが一瞬で締め終わるため、余裕のある作業ができます。

また使っているコーススレッドが65mmというのもあり、もう少し長いものになるとさらに差が出てくるでしょう。

とくに本数を多く打ち込まなきゃいけない場合、作業時間はダイレクトに変わってきます。

そして、負荷の高い作業や口径の大きな穴あけだと、より差が出てくるはずです。

TD157D、TD172D どっちを買うべきか

では具体的に、TD157DとTD172Dのどちらを選んだらいいかまとめていきます。

ちなみに迷った場合、TD172Dのほうがコスパは高いのでおすすめです。

  • TD172DRGX:68,100円
  • TD157DRGX:65,200円

※2021年7月時点での価格

 

上記のように、価格差はあまり大きくありません。この差を大きく取るか小さく取るかにもよりますが、トルクが強いと作業性が高まります。

そのためこの価格で悩むのであれば、ぜひTD172Dを購入したほうが後々の作業もしやすくなるはずです。

しかしそれぞれに特徴やおすすめな人が違うので、下記の内容も参考にしながら決めてください。

 

TD157Dがオススメな人

TD157Dは小径のネジや機器を取り付けたり、カムアウトを防止しながら作業を進めたりするのに役立ちます。

程よいトルクに抑えられているので、パワーを持て余すこともないでしょう。

 

もともとコンパクトで取り回しもしやすいため、全般的に造作作業が適しています。

※造作作業とは、建築で内装の仕上げに影響を与える工事工程の一つです。

どちらかというとプロでも、丁寧な作業を求める際に活躍します。DIYレベルであれば非常に幅広く活用できるため、重宝するでしょう。

TD172D がオススメな人

TD172Dはまさにパワーもあり、機能も豊富なのでプロ向けです。

とくに高いトルクはたくさんネジを締め付けるのに向いていて、時間がロスすることはありません。

とくにプロレベルとなればたくさんのネジを打ち込まなければならないので、時間がかかりすぎると効率が悪くなります。

また全体的に機能もハードに使用する際の使いやすさを追求しているため、DIYでも高いレベルを求める方に最適です。

まとめ

今回はマキタから発売されているインパクトドライバー「TD157DRGX とTD172DRGX」について、スペックや機能などの視点から比較し、その違いについて解説してきました。

電動工具を購入する前に知っておきたい知識は、まだまだあります。ぜひ、その他の関連記事も確認して、工具選びの参考にして見て下さい。