電動工具主要メーカー各社の特徴と注意点について解説します
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電動工具選びの際、まずはじめに迷うポイントが、この「メーカーをどこにするか問題」ではないでしょうか。
有名な国内メーカーとしては、下記3つのメーカーが非常に高い技術力と人気を誇っています。
- マキタ
- HiKOKI(旧日立工機)
- パナソニック
これからDIY・プロ問わず電動工具を購入しようと思った際は、メーカー各社の特徴を知ることで自身にあった工具選びができるはずです。
この記事では、下記内容について解説していきますので、ぜひ最後まで読んで参考にされてみてください。
- 国内の主要メーカーの特徴
- その他におすすめしたいメーカーの特徴
- 電動工具はメーカーを合わせるべきか?
- メーカーを揃えたときのメリットやデメリット
それぞれの特徴や開発傾向をもとに電動工具が選べれば、自分に合ったメーカー選びがスムーズにできますよ。
マキタの特徴と開発に力を入れている電動工具について
マキタは、国内ではシェアNo.1を誇るトップメーカーです。なんと日本だけではなく、世界40カ国以上にも事業を展開しています。
そんなマキタの特徴は「きめ細かいアフターサービス」と、「高い品質の電動工具」です。
国内では21カ所の支店と129カ所の営業所があり、地域に密着したきめ細かい販売とアフターサービス活動を行っています。
高品質なアフターサービスの方針は、マキタが掲げている「修理3日体制」が起点となっています。
世界中どこでも修理の依頼があれば、3日で修理してしまうという手厚いフォローです。
※修理内容によって期間は異なります。
一般的に修理は2週間、長いもので1ヶ月かかるものもあります。そんな中でもマキタは高品質なサポート体制を貫いているため、安心して購入する人が多いです。
さらに販売されているマキタ製品も、ほとんど壊れないと言われるほどの頑丈さ。プロユーザーからDIY用まで、品質の高い工具を求める方に最適です。
またマキタはいち早く国内でリチウムイオンバッテリーを採用し、他社との差別化を図っています。
充電式電動工具のラインナップは、2025年5月現在でも国内最多です。特定の電動工具よりも、安定した製品を広く作り出すよう力が注がれています。
HiKOKIの特徴と開発に力を入れている電動工具について
HiKOKIはもともと日立工機という名称でしたが、2017年に米国の投資ファンドであるKKRに売却され、2018年10月に現在の社名である工機ホールディングス株式会社となりました。
HiKOKIは、日本市場ではNo.2のシェア率を誇るトップメーカーです。
なんといっても独自の技術と電動工具の性能面で、マキタよりも優位と言われています。一例としては、下記のとおりです。
- バッテリーの汎用性が高い(機種間の互換性が高い)
- 画期的なスライド構造を採用したスライド丸のこを開発
- インパクトドライバーに採用されたトリプルハンマを採用
- マキタよりも高スペック製品を市場に送り出すのが早い
とくにスペック値では推し量れない性能の差があるため、マキタよりもこだわりの強い職人さんに愛用されていることが多いです。またHiKOKIは卓上スライド丸のこの開発に力を入れています。
カタログ上ではスペックが同じと言われているものの、プロからは精度ならHiKOKIが上と言われるほど。
※HiKOKIのスライド丸のこは、独自技術であるスライドパイプの構造から精度が高くなっています。
その他にも、ここ数年でマルチボルトバッテリーシステムを採用した製品群の拡充に力を入れており、18Vと36Vの両方の電圧で動作可能な製品(マルチボルトシリーズ)のラインナップが増えてきました。
この点については、マキタよりも優れていると感じる方も多いのではないでしょうか。
マキタ製品にも18Vと36Vの両方の電圧で動作が可能な製品は存在していますが、18Vバッテリーを2つ使って36Vのパワーを実現しているため、大きさや重量という取り回しや扱いやすさの部分でHiKOKIに負けています。
このようにHiKOKIは、ユーザーのニーズに応じた使いやすい工具の開発に力を入れています。
パナソニックの特徴と開発に力を入れている電動工具について
パナソニックはもともと古くから充電式工具を販売しており、販売開始から数えると実に40年以上の歴史があります。
しかし一般的なホームセンターで見かけることはありません。電設業や工事現場・職人といった専門の業者さん向けに提供されています。
また1982年からの10年間は、NASAのスペースシャトル船外活動用としてパナソニックの電動工具が採用されていたほどです。
今では当たり前のキーレスチャックや、インパクトドライバーのダブルハンマー機構もパナソニックの特許技術。高い技術力と職人たちの歴史を支えてきた背景があり、認知度以上の実力があるメーカーと言えるでしょう。
そんなパナソニックは狭所や隅打ち作業で使いやすい製品が多く、とくに電工関係の現場では重宝されています。
たとえば、パナソニックの「EZ1PD1」は狭所や隅打ち作業に特化したインパクトドライバーで、業界トップクラスに小さいヘッド長と豊富な拡張性が強みのひとつ。
別売りのアタッチメントを利用することで、スミ打ちや圧着作業までこなせる他社にはない強みを持っています。
「この世界に元気を灯すプロフェッショナルのために」というコンセプトのもと、特に狭所作業に対応した製品を展開し、他社との差別化を図っているメーカーです。
その他の主要工具メーカーの一覧と強みについて
その他のメーカーとして、下記のような工具メーカーもおすすめです。
- リョービ
- ボッシュ
- ブラック・アンド・デッカー
この章では、それぞれ項目に分けて解説していきます。
リョービ(京セラインダストリアルツールズ)の製品の強みと特徴
出典:京セラ インダストリアルツールズ株式会社 | (電動工具/ガーデン機器/清掃機器)より
リョービはもともと広島県が発祥の会社ですが、2018年にパワーツール事業(電動工具・ガーデン機器・清掃機器等)を京セラ株式会社へ譲渡。
工具部門に関しては、京セラインダストリアルツールズが経営を担っています。
そのため、現在はリョービブランドの製品よりも京セラブランドの製品が多く、京セラのプロ用モデル部門の製品の中に、リョービのパワーツール事業のノウハウが継承されています。
リョービは、プロフェッショナル向けの高機能な工具を提供しつつ、一般家庭でも使いやすい製品を展開しているブランドのひとつで、国内ではマキタ・HiKOKIに次ぐNo.3の国内シェア率を誇る実力をもっています。
出典:POWERシリーズ「発売記念キャンペーン」のお知らせ | 京セラインダストリアルツールズ株式会社より
また、DIYモデルにも力を入れており、ホームセンターで手に入りやすくリーズナブルな価格設定のため、初めて電動工具を手にする方向けの入門用として最適です。
ボッシュ製品の強みと特徴
ボッシュ(Bosch)は世界的に有名な電動工具メーカーで、1886年に設立の老舗メーカーのひとつです。
ドイツのゲルリンゲンに本社を置いており、その製品はプロからDIY愛好者まで、幅広いユーザーに支持されています。
ボッシュは、現在主流となっている電動工具の基礎を作ったほか、世界初のハンマードリルや二重絶縁を実現したリーディングカンパニーで世界的に見てもトップクラス(約8.6%、世界第4位)のシェア率を誇る信頼性があります。
人間工学デザインを採用したデザインで、全体的に扱いやすく堅牢性も高い製品がたくさん販売されています。
ブラック・アンド・デッカー製品の強みと特徴
出典元:ブラック・アンド・デッカー公式サイト「電動工具 | ガーデンツール | 家庭用品 |」より
ブラック・アンド・デッカーは、アメリカが発祥となった歴史あるメーカーです。
ブラック・アンド・デッカーは1910年に設立され、世界初のピストルグリップ式電動ドリル(ガングリップタイプ)を開発したことで知られています。
その後、1960年に電動工具大手のデウォルト(DEWALT) 買収したことで、DIYは「ブラック・アンド・デッカー」が、プロ用途は「デウォルト」が担当しています。
出典元:DEWALT公式サイト「電動工具 |ストレージ |ガーデニング」より
そのため、ブラック・アンド・デッカーの製品ラインナップにはプロユーザー向けの製品はなく、家庭用モデル
そのためDIY用製品は、同等のスペックモデルよりも1~2割ほど安く購入できます。初心者にも購入しやすく、扱いやすい製品ばかりです。
電動工具はメーカーを合わせるべきか?注意点などを解説
電動工具はメーカーによって特徴があるものの、バッテリーの使い回しや信頼性から同メーカーを使い続ける方が多いです。
しかし改めて考えてみると、メーカーを合わせるべきかどうなのかがわからない方もいらっしゃるでしょう。
そこでメーカーを合わせて購入した場合とそうでない場合を比較してみましたので、悩まれる方はぜひ参考にしてください。
電動工具のメーカーを揃えたときのメリットとデメリットについて
電動工具のメーカーを揃えたとき、以下のようなメリットがあります。
- 買い揃える際に出費が安く済む
- シリーズで揃えれば充電器が共用
- バッテリーを使い回して稼働時間を伸ばせる
基本的には同じシリーズ内であればバッテリーが共用できるため、次にほしい電動工具があれば本体の購入だけで済む場合があります。
そして充電器も共用なので、コンセントを占領することもありません。
さらに力尽きたバッテリーを再充電する間、予備のバッテリーを使い回すことも可能です。非常に作業性が高まります。
デメリットは下記のとおりです。
- 乗り換えしようと思えば出費が膨らむ
- 作業環境次第では融通が利かない
メーカーで揃えてしまった場合、乗り換えようと思っても同じものを揃えると出費が高くつきます。
よほど買い換える理由がない限り、同じメーカーを使い続けてしまうでしょう。
また作業環境次第では、他社製のほうが良い場合もあります。しかしメーカーで揃えていれば、他社製をスポット的に用意すると逆に不便なことも。
とくにプロや作業量が多い方であれば環境に適した工具を要するため、しっかり工具のスペックや適性を理解しておかなければなりません。
電動工具のメーカーを揃えなかったときのメリットとデメリットについて
充電工具のメーカーを揃えなかった場合、下記のようなメリットがあります。
- 環境に適した工具を使える
- 幅広くメーカーごとの特徴を押さえられる
どうしてもメーカーにより得意な分野は分かれるため、メーカーを統一すると最適な作業ができない場合もあります。しかしメーカーを揃えなければ、環境に適した工具を選べるでしょう。
また同じメーカーを使っている人は、最適な作業環境に応じた使い分けにそもそも気付けない可能性があります。
幅広く使えるからこそ、最適な工具を選べる目も養えるのがメリットの1つです。
逆に充電工具のメーカーを揃えなかった場合、下記のデメリットがあります。
- バッテリーの使い回しができない
- 充電器が増える
- 管理が複雑になる
例えばインパクトドライバーを使っていて、充電が切れた場合は再充電するまで使用できなくなります。
またメーカーごとに充電器が異なるため、コンセントを占領したり場所を取ったりしてしまうでしょう。
故障した際に連絡するメーカーがそれぞれ違うし、管理体制も同じではないのでわずらわしさを感じるかもしれません。
まとめ
今回は、電動工具の主要メーカー各社の違いを中心にご紹介してきました。
メーカー選びは、工具選びの第一歩。国内外問わず、主要なメーカー各社の特色を知ることは、選択肢を増やすためにも大切なポイントです。
メーカー選びの他にも、電動工具を購入する前に知っておきたい知識はまだまだあります。
ぜひ、その他の関連記事も確認して、工具選びの参考にして見て下さい。
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