HiKOKI インパクトドライバー WH36DCとWH36DAの違いについて徹底解説
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HiKOKIを愛用している方なら、昨年発売されたインパクトドライバーWH36DCについて気になっているのではないでしょうか。
新製品が出るたびに購入のタイミングを逃している方も多いと思いますが、今回は、すこしお手頃価格で販売されはじめたWH36DCについて、旧モデルWH36DAと比較しながら、その違いをご紹介しようと思います。
WH36DCとWH36DAの特徴の違いから、スペックや視点の違いから改良点などを中心に解説していきたいと思います。
WH36DCとWH36DAの特徴の違いについて
まずは、WH36DCとWH36DAの特徴について見ていきましょう。
WH36DCの特徴について
WH36DCは2020年10月に発売されたHiKOKIのコードレスタイプのインパクトドライバの最新型です。従来製品よりも軽量化、ヘッドの長さを短くして小回りが効くように改良されており、その上でビット揺れも軽減されているなど、まさに正当進化とも言える製品となっています。
性能以外での注目点はスマホ専用アプリ『HiKOKI TOOLS』による高いカスタマイズ性。
「スイッチの遊び」「最低回転数」「最高回転数」「ソフトスタート」「低速域の幅」の5つの項目を5段階に分けてカスタマイズできるようになっており、持ち主の好みやシチュエーションごとに最適な使用感にすることが可能です。
ただし、Bluetooth蓄電池を別途で購入する必要があります。
細かな点ではカラーバリエーションの豊富さも魅力。5色のタイプがあり、それぞれ筐体とカラープレートを好みに合わせて組み合わせることができ、オリジナリティ溢れる外観にカスタマイズできます。
当製品はアプリによって性能がカスタマイズできるようになっているため、同じWH36DCでも使用感が全く異なる場合も考えられます。
複数人が作業するような環境でも自分の外観を覚えておくと迷わずに選べるため、そういった面でも嬉しいですね。
WH36DAの特徴について
WH36DAは2017年8月に同じくHiKOKIから発売されたコードレスタイプのインパクトドライバです。現在は廃番となっているため、購入する際はご注意ください。
WH36DCよりも一回り大きいサイズですが、それでもコンパクトな部類であり性能面では十分すぎるほどのスペックを持っています。
特徴的なのは特許を取得しているトリプルハンマによる低振動、低負荷の実現。
状況によって「ソフト」「ノーマル」「テクスモード」の3段階に調節可能で、小さいネジや細いネジの締め付けにも安定して使用できます。
また、「パワーモード」に設定すると、ハンマの爪を1つ飛ばすようになり、1回転1.5打撃にして打撃スピードを引き上げ高速回転するようになります。こちらは太いネジを回す際に最適です。
その他、冷却性能や筐体の重心位置のバランスなどは当製品のころから一級品で、新製品が発売された今でも十二分に活躍できます。
WH36DCとWH36DAのスペック比較、違いについて
続いて、それぞれのスペックを比較しながらどういった違いがあるのかを見ていきます。
全長の違い(ヘッドの比較)
両機種の全長の違いについては、以下の通り。
- ・WH36DC(全長×高さ×センタハイト) 116 × 241 × 29mm(BSL36A18装着時) ヘッド長さ 114mm
- ・WH36DA(全長×高さ×センタハイト)127×237×29mm(BSL36A18装着時)ヘッド長さ 127mm
両製品の全長を比べてみると、一回りほどWH36DCが小型なのが分かります。小型と言ってもヘッド部分によるところが多く、実際の持ち手の部分はそこまで変化がないためフィット感はそこまで従来と変わりありません。
注目すべきはヘッドの長さ。114mmは36Vクラスだと業界でも最短クラスであり、実際コンパクトを売りにしている他社の製品も120mm~116mmが主流です。ここまで小型化したのにも関わらず、インパクトの強さは進化し続けているあたり、HiKOKIの技術力には舌を巻きますね。
重量の違い(重量の比較)
両機種の重量の違いは以下の通り。
- ・WH36DC 1.6kg(BSL36A18装着時)
- ・WH36DA 1.6kg(BSL36A18装着時)
カタログスペック上での重さの違いはありません。ただし、もとよりそこまで重くないことや、見た目が小型化されているせいか実際はWH36Dのほうが軽く感じられたとの声もあります。
両製品とも36Vクラスで比較すると業界最軽量クラスであり、カタログスペックも考慮すると破格の軽さです。
最大締め付け能力の違い(トルクの比較)
両機種のトルクの違いは以下の通り。
- ・WH36DC 200N・m(2,040kgf・cm)
- ・WH36DA 180N・m(1,837kgf・cm)
WH36DAよりもWH36DCの方が20N・mほどアップしています。
ただし、ここで考慮しておきたい点は、締め付けスピードが早いだけで、締め力自体は両製品とも差がないということ。
もちろん、全体的な作業時間は短縮されますが、能力そのものが大幅に向上されたわけではないのでそこだけ覚えておきましょう。
他社製品と比較すると、220N・mクラスの製品もあるなか、HiKOKIは業界最速スピードを謳っています。
これはトリプルハンマによるスムーズさと、ビットブレを軽減させたことによる総合的なスピードアップを考慮した上でのアピールのようです。
搭載機能の違い
搭載機能の面では、大きく違うのは『HiKOKI TOOLS』の実装です。
WH36DAでもモード変換機能が搭載されていますが、WH36DCはスマホアプリと連携することでより細かな設定ができるようになっています。
他の点では、WH36DCから打撃モードを「連続」「単発」と2つのモードから選べるようになりました。これにより、締めすぎを防止することができるようになり、より利便性が向上しました。
また、LEDライトが2つから3つとなり、より作業箇所を明るく見れるようになり、中心を囲むように設置されているため、ネジに影ができることもなくなりました。
従来機、WH36DAから改良された点について
ここまでのスペックを比較した場合、特筆すべき改良点は以下の通り。
- ・ヘッドを含めた全体的な小型化
- ・最大締め付け能力がアップし、より早くネジを締めれるように
- ・専用アプリ『HiKOKI TOOLS』による高いカスタマイズ性
- ・打撃モードの変更ができるように
- ・LEDライトが2つから3つになり視認性が向上
上記の5つがメインです。
この中で他社製品にはない進化点は、やはり小型化と専用アプリの存在です。
従来のHiKOKIのインパクトドライバーも十分コンパクトでしたが、WH36DCはさらなる小型化を実現しており、業界最短の名に相応しい外観になっています。
また、専用アプリも素晴らしいの一言。最高回転数のみならず、最低回転数も調整できるため、「あともう少し回転数を下げて慎重に回したい」なんて問題も解決できます。
利便性においてはHiKOKI製インパクトドライバーはもちろん、他社製品と比較しても間違いなくトップクラスでしょう。
全体的な評価としては、「高いカスタマイズ性と細かい進化のおかげで、より汎用性が増した正当進化したインパクトドライバー」といった印象です。
WH36DAを持っている人でもWH36DCは買いなのか?
さて、ここまで従来製品と新製品の違いについて説明してきました。
WH36DAは現在は廃番になっており、性能も順当に進化しているWH36DCの方が良いです。そのため、どちらももっていない人がわざわざWH36DAを買う必要はありません。一方で、すでにWH36DAを持っている人はどうでしょうか?
ここまで説明してきた情報から、新製品に乗り換えるべき人と少し考えた方が良い人について触れていきます。
新製品に乗り換えるべき人
WH36DCに乗り換えるべき人はズバリ、WH36DAに細かい不満が多い人。当たり前だと思われれるかもしれませんが、両製品においては特にこの部分が重要です。
「回転数を調節したい」や「ネジの視認性を上げたい」など基本スペックには満足しているものの、痒いところに手が届かないという人には、間違いなくおすすめできます。
さきほどご紹介した通り、専用アプリのおかげで「スイッチの遊び」「最低回転数」「最高回転数」「ソフトスタート」「低速域の幅」の5項目を5段階の中から好きなように弄れますし、LED2つの製品が多い中でWH36DCは3つ付いていて視認性もバッチリ。
ヘッドの短さも相まって、WH36DCは汎用性が大幅に向上した製品とも言えます。「スペック的には満足してるけど、なにか物足りないなぁ」という人はぜひ販売店でその進化を実感してみてください。
少し考えた方が良い人
性能自体に不満がある人はWH36DCを購入するべきか少し考えなければならないかもしれません。
ここまで見てきた通り、両製品にカタログ上のスペックに大幅な進化はなく、あくまで正当進化止まりです。
「もっとトルクが欲しい!」という人や「もっと軽量化して欲しい」というような性能面で不満を持つ人はせっかくWH36DCを購入しても、思っていたのと違うということになりかねません。
もちろん、トルク自体は向上しているし実際はWH36DCの方が軽いという声も上がっています。
あくまで一考する余地があるというだけですが、実際に販売店で両製品や別製品とじっくり比較する必要があるでしょう。
まとめ
今回は、HiKOKIから発売されているインパクトドライバー「WH36DCとWH36DA」の違いについてご紹介してきました。
WH36DAについては現在は廃盤となっており新品での購入は難しいですが、中古品であれば、入手することが可能です。両者の違いについて把握されて、ピッタリな製品をご購入されて下さい。
電動工具選びには、この他にもまだまだ知っておきたい事前知識がたくさんあります。ぜひ、その他の関連記事も読んで、工具選びの参考にされてみて下さい。
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