充電ドリルドライバー EZ1DD1とEZ74A3の違いについて解説します
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皆さんはパナソニックのドリルドライバー「EZ1DD1とEZ74A3」の違いについて気になりませんか?
昨年、パナソニック社から新型モデルの「EZ1DD1」が発売されましたが、旧モデルとの違いがいまいち分からないとの声もよく耳にします。
ということで今回は、パナソニックの充電ドリルドライバー「EZ1DD1とEZ74A3」の違いについて解説していきたいと思います。
ドリルドライバーの購入を控えている方はぜひ、参考にされてみてください。
パナソニック 充電ドリルドライバーEZ74A3の特徴
まずは、旧モデルである「EZ74A3」の特徴について解説していきます。
EZ74A3は、2019年9月に発売されたドリルドライバーで、特徴としては下記4点が挙げられます。
- 「Smart BL」ベクトル制御技術搭載
- 粘りトルクアップ
- 軽負荷の作業もスピードアップ
- タップモード搭載
それぞれの項目について詳しく解説していきます。
「Smart BL」ベクトル制御技術搭載
「Smart BL」ベクトル制御技術は、高性能なマイコンを搭載してスピード・パワーを自動で調節する機能です。
例えば高力ボルト締めや長いネジ締めでは、求められるパワー(トルク)が異なることが多いですが、そういった状況でも高性能マイコンがモニタリングを行い、適切なパワーに調節してくれます。
作業用途に応じて細かく調節してくれるので、技術の差を少しでも穴埋めしてくれる初心者に心強い機能だったりします。
粘りトルクアップ
「Smart BL」の搭載により、高い負荷がかかってもトルクをアップしてくれるようになっています。そのおかげで高負荷状態でも、もたつかずに粘り強い穴あけ作業を実現しました。
EZ74A2と比較し、トルクはおよそ5%アップしています。
- φ60mm窯業系サイディング穴あけ(Highモード)
- φ21mm金工穴あけ(Highモード)
- φ21mm木工穴あけ(Highモード)
上記のような作業でも、しっかりと穴あけ作業が行えます。
軽負荷の作業もスピードアップ
「Smart BL」では高負荷作業のほか、軽負荷の作業でも活躍します。
具体的には負荷が軽いときに回転数を高め、スピードを高めてくれる制御です。そして負荷が高まるとタイミングを合わせ、トルクを出すように調節してくれます。
作業に合わせた調節システムで、穴あけスピードがEZ74A2と比較して10%アップしました。
定速で回るモーター制御と異なり、自動変速制御がついていると回転数でトルクの調整が行えます。
タップモード搭載
今回新たに搭載されたタップモードの搭載により、タップ立て作業でも非常にスムーズな制御が可能となりました。
具体的には正転から逆転へ切り替えるスイッチ操作が不要で、モード移行のみで自動反転が行えます。ドリルタップの穴あけがよりかんたんかつ、正確にできるのはメリットが大きいです。
モードをタップに切り替えるだけで、トリガーを引けば正転。離すと停止し、また引くと逆転といった切り替わりになっています。
機械的な制御ではなく、電子的な制御を行うことで可能となりました。
パナソニック 充電ドリルドライバーEZ1DD1の特徴
続いて、新型ドリルドライバーのEZ1DD1について解説します。
EZ1DD1は2021年9月に発売された充電ドリルドライバーで、主な特徴としては下記の5つとなっています。
- 「+BRAIN」ベクトル制御技術搭載
- パナソニック史上最小・最軽量
- 作業スピードと作業量の向上
- 穴あけ時の作業性向上
- 電子クラッチ搭載
それぞれ詳しく解説していきます。
「+BRAIN」ベクトル制御技術搭載
「+BRAIN」ベクトル制御技術搭載は、高性能マイコンとパナソニック社の独自アルゴリズムを搭載した技術です。
常に動作をセンシングしており、モーターのスピード及びパワーをリアルタイムでコントロールしています。この「+BRAIN」の影響で、作業スピードや作業量の向上が実現しました。
ほかにも穴あけ時の作業性があらゆる場面で向上しており、EZ1DD1の大きな特徴にもなっています。
パナソニック史上最小・最軽量
EZ1DD1は、パナソニック史上でもっとも最小のヘッドサイズを実現しました。(160mm)このヘッドサイズを実現するために、従来品よりもモーターの小型化を進めています。
具体的には高密度ブラシレスモーターを開発し、従来比30%ほど小型化。さらにトルクや回転速度を向上させ、小型化しながらもパワーは劣りません。
そしてトルクの調整を電子制御に置き換え、機械的な部分であるメカクラッチを省略しました。電子クラッチに変更したことで、全長が29mmほど短縮できています。
作業スピードと作業量の向上
EZ1DD1では、EZ74A3と比較して下記の点でスピードと作業量が向上しています。
- 作業スピード10%アップ
- 作業量15%アップ
より細かい制御を行う「+BRAIN」の影響と、小型化で本体内部の損失を最小限にした効果が現れています。従来機のEZ74A3と比較しても、スペック上はあまり大きな違いが見られません。
しかしスピードと作業量に違いが見られるのは、確実に内部の効率化が進められている影響です。
穴あけ時の作業性向上
EZ1DD1では、幅広い作業レンジで作業性が高まっています。
- φ33mm金工ホールソー穴あけ
- φ80mmサイディングコア穴あけ
- φ35mm木工キリ穴あけ
さらに上限回転数の設定を行うことで、仕上がりが非常に美しくなります。(回転数を上げすぎないように調節)
金工ホールソーの刃先を消耗しすぎないように調節できるため、繊細な穴あけが可能となりました。また切粉切りもタップさらいも、新たなモードを搭載したことでより手軽になっています。
トリガー操作のみで正転と逆転を切り替えられ、スムーズな穴あけとタップ作業が可能です。
電子クラッチ搭載
EZ1DD1では、トルク調整を電子制御に置き換えています。
従来機では機械的な部分でトルク調整を行う必要があったものの、電子的な制御に置き換わったので軽量化・精細作業が実現。作業や部材に応じ、締め付けトルクの設定が可能です。
具体的には回転数とトルク段数の設定を組み合わせ、締結力をコントロールする仕組みとなっています。
EZ1DD1とEZ74A3の違いについて
EZ1DD1とEZ74A3の違いは、下記3つが挙げられます。
- 制御システムの世代
- 電子クラッチの搭載
- 取り回しのしやすさ
ではそれぞれ詳しく違いを見ていきましょう。
制御システムの世代
制御システムは、名称を変えて世代も変わっています。
- EZ74A3:「Smart BL」2019年
- EZ1DD1:「+BRAIN」2021年
両機種とも高性能なマイコンを搭載しておりますが、世代が新しい「+BRAIN」はパナソニック社独自のアルゴリズムが制御に使われています。
常に動作をセンシングし、リアルタイムで最適なパワーやスピードをコントロールするのが特徴です。
より詳しい制御方法については明かされていないものの、世代間による違いは大きいと見て良いでしょう。(名称も変更されているため)
電子クラッチの搭載
EZ1DD1には、電子クラッチが搭載されています。より細かい調整を電子制御することで、精密な作業も行えるようになりました。
対してEZ74A3は機械的にトルクを調整する、機械式のクラッチを搭載しています。機械式であれば機構上、どうしても本体の場所を取ってしまうのは避けられません。
また細かい調整が行えないので、精密な作業は電子クラッチに負けてしまいます。
取り回しのしやすさ
EZ74A3とEZ1DD1を比較した際、ボディサイズと重量に差が出てしまいます。とくにEZ1DD1は小型化を追求している上に、パワーは変わらず効率化を追求。
結果としてEZ1DD1のほうが軽くて扱いやすい機種となっています。
- EZ74A3:全長189×全高254×幅68 mm/2.0 kg(18V 5.0Ah装着時)
- EZ1DD1:全長160×全高253×幅66mm/1.85kg(18V 5.0Ah装着時)
スペック上はわずかな差となっていますが、全長は狭い作業で大きな差となります。
EZ1DD1とEZ74A3のそれぞれの強みと弱みについて
次に、EZ1DD1とEZ74A3のそれぞれ強みと弱みについて解説していきます。
EZ1DD1とEZ74A3の強み
EZ1DD1の強みは、最先端の電子制御が搭載されている点です。従来機のEZ74A3と比較し、電子化と効率化が図られている影響から作業スピードと作業量が向上しています。
さらに小型化と取り回しのしやすさも向上したため、あらゆる場面で非常に使いやすい1台となっているでしょう。
EZ74A3の強みは、EZ1DD1ほどではないものの高性能な電子制御が搭載されている点です。現在ではEZ1DD1が販売されているため、EZ74A3は型落ちモデルとなっています。
EZ1DD1よりも中古品が安価で入手しやすく、一定の条件下ならとくに不満なく使用できるはずです。
より高い性能を求めるのであれば、EZ1DD1を購入したほうが良いでしょう。
しかし用途次第ではEZ74A3でも問題はないと思われるので、自分の作業環境をよく考えた上で購入を検討してみてください。
EZ1DD1とEZ74A3弱み
EZ1DD1とEZ74A3は、他社と比較した際にやや重みが感じられる部分は弱みです。両機種とも2kg近いものとなっていますが、1.6kg以下の機種も他社製品であります。
実際に口コミでも、やや重みを感じるという意見が見られることもありました。人によっては重さが弱みとなる場合もあるでしょう。
またタップモードがやや使いにくい、という問題もあります。頻繁にタップ作業がある場合、切り替えはタップモードを2秒間長押ししなくてはなりません。
切り替え作業が多い場合は、扱いづらさを感じることもあるはずです。
その他はとくに問題となるようなものは見られず、全体的に扱いやすい機種となっています。
まとめ
今回は、パナソニックの充電ドリルドライバー「EZ1DD1とEZ74A3」の違いについて解説していきました。
電動工具つについては、まだまだ知っておきたいことがたくさんあります。
ぜひ、関連記事も読んで参考にされてみてください。
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