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HiKOKIの新型インパクトレンチ(36V)WR36DCとWR36DDとWR36DAの違いについて

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HiKOKIの36Vシリーズには、スペックの違いで下記3種類のインパクトレンチが販売されています。

  • WR36DC
  • WR36DD
  • WR36DA

しかし見た目以上の違いに、どんなスペックの違いがあるか少しわかりにくいと思います。

今回は、HiKOKIの36V帯のインパクトレンチ(WR36DCとWR36DDとWR36DA)のスペックの違いなどをご紹介していきたいと思います。

ぜひインパクトレンチ選びの参考にしてみてください。

HiKOKIのインパクト レンチ(36v)WR36DCとWR36DDとWR36DAの違いについて

この項目では、WR36DCとWR36DDとWR36DAのスペックに違いについて紹介していきます。

最大締付けトルクの違い

最大締付けトルクは、下記の表を参考にしてください。

■最大締付けトルク

  • WR36DC 300N・m(3,061kgf・cm)
  • WR36DD 630N・m(6,424kgf・cm)
  • WR36DA 1,100N・m(112.2kgf・m)

トルクは回転方向への力を表しています。どれくらいの力で締付けたいのか、数値を基準に選ぶと良いでしょう。

ただし正確にトルクを管理する必要がある場合は、あくまで仮締めとして使うのがベストです。

トルク値を確認するためにはトルクレンチを使い、正しい値を参考にしながら作業してください。

締付け過ぎや締付け不良の場合、状況によっては事故につながる可能性も高いです。

ドライブ角の違い

ドライブ角はインパクトレンチの差し込み口を表しています。具体的には下記の表を参考にしてください。

■ドライブ角

  • WR36DC 四角ドライブ12.7mm
  • WR36DD 四角ドライブ 19mm
  • WR36DA 四角ドライブ19mm

ドライブ角は差込角とも呼ばれます。同じ数値のものじゃないと適合しないため、ソケットを選ぶ際には注意しましょう。

ほかにも次のような大きさがあります。

  •  6.3mm
  •  9.5mm
  • 12.7mm
  • 19.0mm
  • 25.4mm

インパクトレンチを購入する際は、まず対応している差込角を確認し、その上でどのボルト径を扱うのか確認する必要があります。

重量(バッテリー装着時)

重要はそれぞれ下記のようになっています。

■重量

  • WR36DC 1.9kg(蓄電池装着時)
  • WR36DD 2.7kg(蓄電池装着時)
  • WR36DA 3.7kg(蓄電池装着時)

いずれもバッテリー装着時の重量です。とくに上位機種のWR36DAは4kg近いため、持ち運びを考えた際は負担が大きくなってしまいます。

どんな状況で作業するのか想定しながら選びましょう。

ただし軽ければ軽いほど、シリーズの中では締付け能力も下がっていきます。

サイズ(全長)の違い

サイズについてもそれぞれまとめましたので、下記の表を参考にしてください。

■機体寸法(全長×高さ×センターハイト)

  • WR36DC 145×244×31mm(蓄電池装着時)
  • WR36DD 169×276×36mm(蓄電池装着時)
  • WR36DA 221×290×42mm(蓄電池装着時)

全体的に上位機種は、どんどん大きくなっています。

重量と大きさのほか、重心も変わるでしょう。できる限り実物を比較し、適正サイズを選んでください。

あまり大きさがあると、狭い場所での作業に苦労することがあります。

WR36DC WR36DD WR36DA の搭載機能に違いはあるのか?

WR36DC・WR36DD・WR36DAは、搭載機能であまり大きな違いはありません。

ただしWR36DCのみ、締め付けモードで「新木工モード」が搭載されています。

  • 弱:軽負荷作業(配管支持金具や足場、取り付け作業)
  • 中:軽負荷作業(よりパワーが欲しいとき)
  • 強:重負荷作業(鉄骨組立)
  • 単発:デリケート作業(家具組み立て)
  • 木工:木材へ締付けを行う作業

ほかのモデルは強弱設定が4段階のみですが、WR36DCは状況に合わせて細かい設定・調整が行えます。

またWR36DDはスマホアプリ経由で、締め付けモードの回転数とオートストップ時間を調整可能です。

オートストップ時間は0.1秒刻みで変えられるため、最適な時間に調整するとさらに作業の効率化ができます。

WR36DDとWR36DC、WR36DAのそれぞれの特徴について

次に、WR36DDとWR36DC、WR36DAの特徴について解説していきます。

HiKOKI WR36DDの特徴について

まずは、WR36DDの特徴について解説します。

基本性能

HiKOKIのWR36DDはマルチボルト(36V)のバッテリーを搭載しているコードレスタイプのインパクトレンチです。

メーカー希望小売価格は89,800円となり、蓄電池が2つと充電器、ケースが標準で付いてくるので便利です。

締付能力   普通ボルト M10~M24
高力ボルト M10~M20
最大締付トルク 630N・m(6,424kgf・cm)
無負荷回転数 モード1 1 0~1,500min-1(回/分)
モード2 2 0~1,800min-1(回/分)
モード3 3 0~2,100min-1(回/分)
モード4 4 0~2,400min-1(回/分)
打撃数 モード1 1 0~2,200min-1(打撃/分)
モード2 2 0~2,600min-1(打撃/分)
モード3 3 0~3,000min-1(打撃/分)
モード4 4 0~3,400min-1(打撃/分) 

機体寸法

(全長×全高×センタハイト)

169×276×36mm
質量  2.7kg
標準付属品

急速充電器(冷却機能付)

ケース

予備電池

電池カバー

WR36DDはAC100Vの有線のタイプのようなパワフルさが特徴で、M16の土台緊結皿座金をヒノキ材に締め付ける場合の作業時間は約5.1秒、600N・mで締め付けられているM24のボルトの緩め作業は約1.4秒、1,050N・mで締め付けられているM27のボルトの緩め作業は約4.6秒ほどで作業を完了することができます。

これだけパワフルなモデルだと本体サイズや重量が大きくなり、「扱いづらいのでは?」と考えられる方も多いと思いますが、HiKOKIのWR36DDは軽量でコンパクトなボディが強味でもあります。

最大締め付けトルクは630N・mと強力でありながら、重量は2.7kgとパワーに対して軽くて扱いやすくなっている点が最大の魅力で、全長も276mm×169mmと非常にコンパクトです。

従来品と比べると95mmも短くすることに成功したモデルです。

オートストップ機能

HiKOKIのWR36DDの魅力は、各種搭載機能の中にも存在します。

1つは「オートストップ機能」。締め過ぎによるボルトの破損を防ぐ機能ですが、HiKOKIのWR36DDでは更に4段階設定することでオートストップのレベルを設定することが可能です。

「レベル1なら打撃開始後0.5秒で」「レベル2なら打撃開始後1秒で」「レベル3なら打撃開始後1.5秒で」「レベル4なら打撃開始後2秒で」オートストップ機能が発動します。

さらにカスタマイズモードで詳細に設定すれば、打撃開始後0.1秒~最大10秒までの任意の時間でオートストップ機能を設定可能です。

用途としてはレベル1~2は自動車のホイールナットの脱着や、配管の仮止め作業などに使用したり、レベル3では鉄骨の仮締に使ったり、レベル4では重機は橋梁の仮締め作業などに使用することができます。

カスタマイズモードなら更に細かい用途に対応できるので、使い勝手は非常に良いと言えます。

また締め付けのパワーを設定する、強弱切り替え機能も備わっています。

「レベル1では1,500min-1(回/分)」「レベル2では1,800min-1(回/分)」「レベル3は2,100min-1(回/分)」「レベル4では2,400min-1(回/分)」に設定することができます。

レベル1~2では細径ボルトの締付け時など、微調整の必要のある作業に適していたり、レベル3では締め付け時にパワーを抑える必要のある作業に向いています。

レベル4は締付け時にパワーやスピードを優先したい作業ができるようになっていたりと、様々な用途で使用することできます。

ボルトの材質やサイズなどに合わせて、パワーの設定が行える点は、今までにない魅力だと思います。

 

ちなみに、カスタマイズモードや締め付けパワーの設定はスマホのアプリをダウンロードして設定を行う必要があります。Bluetooth機能を使い、上記の設定を行うことが可能です。

スマホアプリは操作がしやすいため、電動工具に詳しくない人でも簡単に設定を行えます。

フリクションリング

HiKOKIのWR36DDはフリクションリングを採用しています。

フリクションリングとは仮装着時のソケットの落下を防ぐ機能で、仮装着後にピンやOリングを容易に取り付けることが可能です。注意点としてはソケットを仮装着のまま使用する点です。

高速で回転するため仮装着だとソケットが外れてしまい、飛んで行ってしまう可能性があり大変危険です。
ピンやOリングを使用し、固定したうえで使用する必要があります。

HiKOKI WR36DCの特徴について

つぎにWR36DCの特徴について解説します。

基本性能

HiKOKIのWR36DCはマルチボルトバッテリーを使用しているコードレスのインパクトレンチです。希望小売価格は79,800円とコードレスインパクトレンチの中では比較的定価価格のモデルとなります。

マルチボルト蓄電池を2つ、充電器、ケースも備わっているため、HiKOKIのWR36DCを購入すると他の製品を追加購入する必要はありません。

締付能力  普通ボルト  M10~M20
高力ボルト  M10~M16
最大締付トルク  300N・m(3,061kgf・cm)
無負荷回転数    弱モード 0~1,050min-1(回/分)
中モード 0~2,000min-1(回/分)
木工モード 0~3,000min-1(回/分)
単発モード  0~2,800min-1(回/分)
強モード  0~2,800min-1(回/分)
打撃数  弱モード  0~1,350min-1(打撃/分)
中モード  0~2,900min-1(打撃/分)
強モード  0~3,800min-1(打撃/分)
単発モード 0~3,800min-1(打撃/分)
木工モード 0~4,000min-1(打撃/分)

機体寸法

(全長×全高×センタハイト) 

145×244×31mm
質量 1.9kg
標準付属品 

急速充電器(冷却機能付)

ケース

予備電池

電池カバー

HiKOKIのWR36DCは従来品よりも小型・軽量化されています。重量は0.6kg軽く、全長も83mm短くなりました。扱いやすさもHiKOKIのWR36DCの利点です。

土台緊結皿座金の締付け時間は約8.9秒、コーチボルト締付速度は約11.1秒とクラス最速でAC100V並みの作業スピードです。

同業他社のコードレスインパクトレンチでは締め付け時間は、最も早い部類となってます。

1充電当たりの作業量は土台緊結皿座金の締付は約50本(木工モード、ヒノキ材)、ボルトの締付は約200本となっています。

十分すぎる容量となっていますので、充電容量に困ることはないのではないでしょうか。

木工モード

HiKOKIのWR36DCには「木工モード」を搭載している点が特徴です。

モードが弱、中、強、単発、木工と分かれており、軽負荷作業や重負荷作業、デリケート作業、木材への締付作業をそれぞれ使い分けることができます。

モード弱~中では配管支持金具や足場、取付等、モード強では鉄骨組立等、モード単発はラックやフェンス、家具の組立等、モード単発では土台緊結皿座金、コーチボルト、金物ビス等などの作業をすることができます。

フリクションリング

HiKOKIのWR36DCもフリクションリングを採用しています。

フリクションリングとは仮装着時のソケットの落下を防ぐ機能で、仮装着後にピンやOリングを容易に装着が可能。

ソケットを仮装着のまま使用すると、高速で回転するため仮装着だとソケットが外れてしまい、飛んで行ってしまう可能性があり大変危険です。

ピンやOリングを使用し、固定したうえで使用するようにしましょう。

HiKOKI WR36DAの特徴について

次にWR36DAの特徴について解説していきます。

基本性能

HiKOKIのWR36DAは希望小売価格95,000円のコードレスインパクトレンチです。

ブラシレスモーターと高出力な蓄電池により、AC100V並みの強力な締付けトルクを実現しており、締付けトルクは1,100N・mとかなりのハイパワーを誇っています。

締付能力  普通ボルト  M12~M30
高力ボルト  M10~M24
最大締付トルク  1,100N・m(112.2kgf・m)  
無負荷回転数   弱1モード 0~600min-1(回/分)
弱2モード 0~900min-1(回/分)
中モード 0~1,200-1(回/分)
強モード  0~1,500min-1(回/分)
打撃数  弱1モード  0~1,200-1(回/分)
弱2モード 0~1,800min-1(回/分)
中モード 0~2,300-1(回/分)
強モード 0~2,900min-1(回/分)

機体寸法

(全長×高さ×センターハイト)

221×290×42mm
質量 3.7kg
標準付属品 

急速充電器(冷却機能付)

ケース

予備電池

電池カバー

WR36DAは、「ボルト緩め時間は1,800N・mで締付けられたM30高力ボルトを、4.6秒で作業を行う」ことが可能です。

1充電当たりの作業量も高力ボルトが約95本と、十分以上の作業を行うことが可能。予備電池を使用すれば、さらに作業を行えるので安心ですね。

HiKOKI WR36DAは小形・軽量化されており、取り回しやすく従来品と比較しても比較しても、重量は4.0kgも軽く、全長は119mm短くなっております。

打撃力のモード切替機能

HiKOKIのWR36DAは、打撃力4段切替機能が備わっています。モード弱1、モード弱2、モード中、モード強の4種類で強弱の設定が可能です。

モード弱1とモード弱2は軽負荷作業(普通自動車のメンテナンスや足場取付け、解体作業など)に、モード中は中間負荷作業(配管支持ボルト、ナットの締付け、緩め作業)、モード強は重負荷作業(搬送設備の組立作業など、鉄骨継手の組立、重機・農機具のメンテナンスなど)を行うことに適しています。

フリクションリング

フリクションリングを採用しており、仮装着時のソケットの落下を防ぐ機能です。仮装着を行いやすいので、ピンやOリングを容易に装着が可能です。

安全のためにきちんとピンやOリングを使用し、固定したうえで使用するようにしましょう。

WR36DC WR36DD WR36DA それぞれの利用シーンについて

それぞれの機種をどんな状況で使用すればよいのか、悩まれる方もいらっしゃるでしょう。

そこで具体的にどんな特徴があって、どんな利用シーンが最適かまとめました。

どんな作業でWR36DCが必要となるのか?

WR36DCは、あまりトルクを使用しない場面で利用できます。

  • 配管支持金具
  • 足場
  • 取付作業
  • 鉄骨組立

さらにモードを利用すれば、デリケートな作業でもうまく扱えます。

  • ラック組み立て
  • フェンス
  • 家具組み立て

木工作業を行う方であれば、新木工モードを利用すると良いでしょう。

  • 土台緊結皿座金
  • コーチボルト
  • 金物ビス

とくに土台緊結皿座金の締付速度は、従来のAC100V機並みに締付けスピードが早いです。

幅広い場面で利用できるものの、パワーとしては今ひとつ足りないかもしれません。よりパワーを求める場合は、上位機種のWR36DDを検討してみてください。

どんな作業でWR36DD が必要となるのか?

WR36DDはトルクが630N・mあり、ほとんどの場面でパワー不足を感じることは無いでしょう。

オートストップモード切り替え機能を利用すれば、下記のような作業で活用できます。

  • オートストップモード1:車のホイールナットや配管の仮締め
  • オートストップモード2:〃
  • オートストップモード3:鉄骨の仮締め
  • オートストップモード4:重機や橋梁の仮締め
  • カスタマイズモード:より細かく回転数とオートストップを調整

また強弱切替機能を設定すれば、下記のような作業で活用できます。

  • 強弱切替1:細い径のボルトを締め付けるとき
  • 強弱切替2:〃
  • 強弱切替3:締め付け時にパワーを抑える必要があるとき
  • 強弱切替4:締め付け時にパワーやスピードを優先したいとき

組み合わせでかなり効率の良い作業を追求できるので、WR36DDなら非常に幅広いシーンで利用できるでしょう。

どんな作業でWR36DAが必要となるのか?

WR36DAはクラス最高のトルクを実現しており、非常にパワーのある作業が行えます。具体的には下記の作業です。

  • 弱モード1:普通自動車のメンテナンス全般
  • 弱モード2:足場取り付けや解体作業
  • 中モード:配管支持ボルト、ナット類の締付け・緩め作業、搬送設備の組立
  • 強モード:鉄骨継ぎ手の組立や重機、農機具のメンテナンス

パワー不足を感じる場面はありませんが、本体が大きく重たいので取り回しはしづらいです。

使う場面に応じ、下位モデルも利用することをオススメします。

まとめ

今回は、HiKOKIの36V帯のインパクトレンチ(WR36DCとWR36DDとWR36DA)のスペックの違いなどをご紹介してきました。

電動工具については、まだまだ知っておきたいことがあります。

ぜひ、関連記事も読んで参考にされてみてください。