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パナソニック 充電ミニドライバー EZ1D11とVESSEL 220USB-S1の違いについて解説

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充電式ミニドライバーの代表格といえば、ベッセルは外せません。

2020年12月にボールグリップ型の電動ドライバーを販売してから、その認知度をDIY初心者の間にも広げ、この記事を読んでいる方も購入を検討している方もいらっしゃるかと思います。

そして、もうひとつ、ベッセルとよく比べられるのが、パナソニックの充電式ミニドライバーです。

ということで今回は、パナソニック(EZ1D11)とベッセル(220USB-S1)の充電式ミニドライバーを比較しながら両者の違いを解説していきたいと思います。

これから充電式ミニドライバーの購入を控えている方は、ぜひ、参考にしてみてください。

VESSEL 220USB-S1の概要

VESSEL 220USB-S1は、ファスニングツールメーカーである株式会社ベッセルから販売されたモデルです。

VESSEL 220USB-S1は2020年12月に販売を開始したボールグリップ型の電動ドライバーで、ハイスピードモデルとして登場しました。

電動動作中の締付け時の最大トルク値は0.4N・mとなっていますが、手締め時には最大10N・mまで対応できることから、様々な場面で利用されています。

具体的な利用シーンは下記のとおりです。

 
  • 配電盤での作業
  • 配線作業
  • 端子台
  • 修理
  • メンテナンス

VESSEL 220USB-S1は上記シーンでよく使われる、小径ネジの締付けや緩め作業に適しており、高速回転時と低トルク値の組み合わせにより、作業の効率化が見込めるようです。

注意点としては、付属品に充電器がついてこない点が挙げられます。また、USB Type-Cタイプの端子にも未対応となっていますので、この点も注意が必要となります。

VESSEL 220USB-S1のスペック

VESSEL 220USB-S1の詳細なスペックは、下記の表のとおりです。

 

220USB-S1

220USB-1(従来品)

回転速度

1200min-1

280min-1

電動時締付トルク

0.4N・m

2N・m

手動時締付トルク

10N・m

10N・m

バッテリー容量

800mAh

800mAh

重量

160g

160g

本体寸法

140×Φ45mm

140×Φ45mm

充電時間

60分

60分

スペック上で見ると、220USB-S1は高速化仕様と謳われるとおり回転速度が4倍以上違います。

また高速化した分、締付トルクは落ちているのが分かるでしょう。ただし手動時のトルクは同一のため、最終締め付けができれば問題はありません。

ほかには大きさもほぼ一緒、バッテリー容量や重量も同じです。変わったのは回転速度とトルクだけ、と見て良いでしょう。

内部のモーター出力を調整し、よりニーズに合った方向へ改善した製品です。

VESSEL 220USB-S1の大きな特徴

VESSEL 220USB-S1は、電ドラボールと呼ばれるボールグリップ電動ドライバーのハイスピードモデルです。特に以下の特徴が際立っています。

 
  • 業界初の低トルク高速回転仕様
  • 適材適所の使い分け
  • ボールグリップ式の選択肢
  • 従来機と外観の違いがほぼ無い点

220USB-S1は、業界で初めて低トルク&高速回転を実現した電動ドライバーです。

この仕様により高速で作業を進行でき、作業の効率化を実現します。特にネジ切りされた小ねじの締め付けや、緩め作業に最適な仕様となりました。

また電ドラボールハイスピードは、従来の電ドラボールと使い分けることを想定しています。異なる作業用途に使えば、よりスムーズな作業が行えるでしょう。

高速回転が必要な場合には220USB-S1を利用し、高いトルクが必要な場合には通常の電ドラボール(220USB-1)を使用すれば良いです。

※使い分けに関しては後述するので、ぜひ後編も読み進めてみてください。

ボールグリップ電動ドライバーは、使い手に快適な握りやすさを提供するデザインであり、VESSELの新たなモデルでこれを提供しています。この新たな選択肢は、作業の効率化に貢献します。

従来機と外観の違いがほぼない点も、使いやすさが変わらない点で特徴的と言えるでしょう。

ただし使い分けに関してはひと目で判断がつくよう、色分けがなされています。(220USB-S1のほうが明るいグレー色を採用)

VESSEL 220USB-S1は、その低トルク高速回転仕様と使いやすいボールグリップデザインが特徴です。

多くの作業用途で、効率化を促進するツールとして注目されています。

パナソニック EZ1D11の概要

EZ1D11はコンパクトな充電式ミニドライバーで、さまざまな状況で役立つ多目的な工具です。以下より、EZ1D11の大まかな概要を解説していきます。

パナソニックのEZ1D11は小型で軽量なデザインを備え、手に収まりやすいドライバー形状です。見た目には一般的なドライバーと変わらないかもしれません。

そのため狭い場所や高所での作業に最適です。このミニドライバーは、ネジ締めや緩めに高速回転機能を提供し、ネジ送り作業を迅速かつ効率的に行えます。

さらに今では一般的になりつつある、USB Type-C充電を採用。充電中は充電状態が表示され、充電が完了すると自動的に停止します。

パナソニックのバッテリー管理システムが搭載されているので、充電の管理が簡単に行えるのが特徴です。

具体的にはバッテリーとモーターを保護するための過充電保護、過放電保護、および過電流保護の保護機能が組み込まれています。

この保護機能により、ツールの寿命を延ばすだけではなく安全な利用が実現できました。

ブレーキ機能も搭載されていて、スイッチから手を離すと即座に停止します。使い慣れれば、精密な作業やネジの締め付けを正確に制御できるでしょう。

EZ1D11は小ネジの締め付けに最適で、設備メンテナンス、スイッチやコンセントの取り付け、引掛シーリングの取り付けといった幅広い作業シーンで利用できます。

締め付け作業が頻繁に行われる場合や、精密な作業が必要な場面で非常に役立つツールです。

パナソニック EZ1D11のスペック

EZ1D11のスペックを表にまとめましたので、見ていきましょう。

 

EZ1D11

EZ7412(従来機)

回転速度

850min-1

230min-1

電動時締付トルク

0.4N・m

1N・m

手動時締付トルク

8N・m

8N・m

バッテリー容量

850mAh

850mAh

重量

170g

165g

本体寸法

131×42×42mm

128×45×42mm

充電時間

5V-1A充電器:60分

5V-2A充電器:45分

5V-1A充電器:35分

5V-2A充電器:25分

EZ1D11は従来機と比較し、回転速度が3.7倍ほどとなっています。またトルクも抑えられており、従来機からの高速回転仕様となっているのが分かるでしょう。

バッテリー容量は同一で、重量はややEZ1D11のほうが重め。この程度であれば誤差の範囲かもしれません。

本体の寸法も若干変わっているものの、使いやすさに関しては大きな変化が感じにくいはずです。

やや充電速度に違いが見られるので、どうしても早く充電を完了させたいといった場合は注意しましょう。

EZ1D11で5V-2Aの充電器を使用しても45分、EZ7412であれば5V-1Aでも35分です。10分の差を大きいと見るか小さいと見るかは、ユーザーによって異なります。

パナソニック EZ1D11の大きな特徴

EZ1D11の大きな特徴は以下のとおりです。

  • 高速回転仕様
  • 小型・軽量デザイン
  • USB Type-C充電
  • バッテリーとモーターの保護
  • ブレーキ機能

EZ1D11は1分間に約850回転という高速回転を実現しており、ネジ締め作業が速く効率的に行える点が大きな特徴です。

この仕様により作業時間が短縮され、効率が遥かに向上します。

製品のデザインはコンパクトで軽量設計を採用しており、手に収まりやすく、狭い場所や高所での作業に最適。持ち運びが容易で、作業時の疲労感が軽減されます。

またEZ1D11はUSB Type-Cポートを新たに採用しました。充電中は充電状態が表示され、充電が完了すると自動的に停止します。

充電の管理は簡単に行えるよう、ユーザーフレンドリーな設計です。

そしてEZ1D11には過充電保護、過放電保護、過電流保護といった3つの保護機能が搭載されました。バッテリーとモーターを効果的に保護します。

製品寿命が長くなるほか、長期間にわたって信頼性が維持されるパナソニックならではの保護機能です。

スイッチから手を離すと即座に停止する、ブレーキ機能が装備されているのも特徴的。精密な作業やネジの締め付けを正確に制御できます。

部材や作業時のミス、ダメージを最小限に抑えられるでしょう。

上記の特徴によりEZ1D11は小ネジの締付に最適で、設備メンテナンスやスイッチ・コンセントの取り付け、引掛シーリングの取り付け、精密作業に適しています。

さまざまな作業シーンで高い効率と操作性を提供してくれるツールです。

VESSEL 220USB-S1とパナソニックEZ1D11の違い

具体的にVESSELの220USB-S1と、パナソニックのEZ1D11を比較したいと考える方も多いはずです。

そこでこの項目では、スペックや特徴の違い、使い分けに関してまとめました。

どちらを購入しようか迷っている際、ぜひ参考にしてみてください。

スペックの違い

具体的なスペックの違いを見ていきましょう。

 

220USB-S1

EZ1D11

回転速度

1200min-1

850min-1

電動時締付トルク

0.4N・m

0.4N・m

手動時締付トルク

10N・m

8N・m

バッテリー容量

800mAh

850mAh

重量

160g

170g

本体寸法

140×Φ45mm

131×42×42mm

充電時間

60分

5V-1A充電器:60分

5V-2A充電器:45分

スペックだけ見るとVESSEL 220USB-S1の方が回転スピードが早いですが、電動時の締め付けトルクは同一のため、このあたりは好みよって分かれやすいため、どちらが良いとは判断がつけづらいです。

また、手動時の最大締め付けトルクはEZ1D11の方が弱めとなっており、VESSEL 220USB-S1の方が「回転速度」「手動時の最大トルク値」で優勢となっています。

あとはバッテリー容量にも違いがあることが上記表からは読み取ることができ、重量に関しても僅かな差ではありますが、スペック上では、VESSEL 220USB-S1の方が優れているようです。

※10gの差ですので、その違いを実感できる方はあまり多くはないのではないでしょうか。

スペックだけで判断するなら、VESSEL 220USB-S1を選ぶとメリットが多いようです。

その他の違い

VESSEL 220USB-S1とパナソニック EZ1D11は、両方ともコードレスの充電式ミニドライバーです。しかしいくつかの違いがあります。

主な違いも見ていきましょう。

デザインとサイズ

VESSEL 220USB-S1のデザインとサイズは製品に固有で、外観や手の感触が異なります。

一歩、パナソニック EZ1D11もほぼ同じ形状ですが、スイッチ部分が「やや大きく感じられる」といった意見がみられます。

性能仕様

VESSEL 220USB-S1とパナソニック EZ1D11の性能は、トルクや充電性能といった点はほぼ同じです。

ただしVESSEL 220USB-S1のほうがやや高速回転気味なので、よりスピーディーな作業を求めるならVESSEL 220USB-S1を選んだほうが良いかもしれません。

充電方式

VESSEL 220USB-S1とパナソニック EZ1D11はどちらも充電式ですが、充電ポートに違いが見られます。

USB Type-C充電はパナソニック EZ1D11に採用されているポートです。このポートは近年あらゆる製品に使われており、統一化が進められているでしょう。

統一されていれば別々に端子を持ち歩く必要がないので、日常の使い勝手で不便を感じにくいかもしれません。

VESSEL 220USB-S1とパナソニックEZ1D11の大きな違い

VESSEL 220USB-S1とパナソニック EZ1D11の大きな違いは、ほぼ回転速度のみです。

細かな使い勝手や充電ポートといった違いはあるものの、実作業において誤差の範囲と言えるでしょう。

大きな違いはそのスピードで、より長いネジや数が多い場合には大きな差となります。

その差は350 min-1。(VESSEL 220USB-S1が1200min-1、パナソニック EZ1D11が850min-1)

数値としては小さいですが、より多くの作業をこなす場合は大きな差になってしまいます。

あとはデザインや実際に握った感触で決めるのが良いかもしれません。

実際の作業でねじを多く締めたり緩めたりすることが多く、効率化を求めるなら迷わずVESSEL 220USB-S1が有力候補です。

それぞれの使い分けに関して

充電式ミニドライバーを使い分ける際は、トルクと回転速度で選ぶと良いでしょう。例えば高速回転仕様なのは下記の2機種です。

  • VESSEL 220USB-S1:1200min-1
  • パナソニック EZ1D11:850min-1

従来機は回転速度が遅いものの、トルクがあります。

  • VESSEL 220USB-1:2N・m
  • パナソニック EZ7412:1N・m

※スペックだけ見ると、パナソニック製品がやや劣っています。もちろん使い勝手も異なるので、一概な比較はできません。

実際の作業ではスピーディーな作業を求める際、もしくは本数が多い場合に高速回転仕様の製品を選ぶと良いでしょう。

トルク重視の場合や、あまり早くねじを締め付けたくない場合は従来機を使用してみるのがおすすめです。

大きさも通常のドライバーと一緒ですし、持ち運びは苦になりません。ビットを変えればあらゆる形状のねじが作業可能です。

それぞれの機種を回転数とトルクで使い分ければ、より効率の良い作業が行えます。使い分けに悩んだら、ぜひ上記内容を参考にしてみてください。

まとめ

今回はパナソニック(EZ1D11)とベッセル(220USB-S1)の充電式ミニドライバーを比較しながら両者の違いを解説していきました。

電動工具については、まだまだ知っておきたいことがたくさんあります。ぜひ、その他の関連記事も読んで参考にされてみてください。