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ハンドインパクトドライバーと貫通ドライバーの違いについて解説します

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皆さんはハンドインパクトドライバーと貫通ドライバーの違いについてご存知でしょうか。

結論から言うと、ハンドインパクトドライバーは貫通ドライバーに回転力を持たせたドライバーのことで、みののように叩いて使用します。

イメージとしては、手動のインパクトドライバーというイメージです。

とはいえこれだけだとイマイチよくわからないと思いますので、今回は、ハンドインパクトドライバーと貫通ドライバーの違いについて解説してたいと思います。

ぜひ、参考にしてみてください。

ハンドインパクトドライバーとは

ハンドインパクトドライバーは、打撃力を回転力に変換して大きな力を発生させる仕組みになっている手工具の一つです。

形は手工具のプラスドライバーやマイナスドライバーに似ています。さきほど紹介したように、みののように叩いて使用します。

固くて動かないネジを回す際に先端を固定した状態で上部から叩くことで回転力の力が加わり、固着した頑固なネジをスムーズに回します。

その用途から別名「ショックドライバー」や「打撃ドライバー」、「手動インパクトドライバー」とも呼ばれることが多いです。

プラスのネジはなめやすい

一般的に広く使われているプラスのネジは、量産しやすい一方で溝が欠けやすくなっています。なぜなら溝が先細りする形状になっているため、押し付けながら回さないとカムアウトするからです。

※カムアウトはプラスネジを回そうとした際、ドライバーを押し上げようとする現象を指します。

元々ネジはマイナスネジが使われていたものの、作業を行う際にドライバーを180度ごとに回さなくてはなりませんでした。

しかしプラスネジが誕生したことで、90度ごとに回せばすぐ作業が行えるようになったのです。同時に先細りの形状が十字溝にもフィットしやすく、今でも広く使われている形状として広まりました。

ただカムアウトが起きた際、十字の溝を削ってしまうことがあります。何度もカムアウトして十字溝が削れてしまうとなめてしまい、作業するのが困難な状態となるのです。

そんなときにハンドインパクトドライバーを使うと、押し付ける力と回転する力が最大限に伝わります。

ハンドインパクトドライバーの便利な使い方

ハンドインパクトドライバーは、下記2点の状況で便利に使えます。

  • なめてしまったネジを緩める
  • 固着気味のネジをなめないように緩める

例えば誤ってネジをなめさせてしまった場合、皿小ネジだとドライバーを使う以外に緩める手段がありません。

※出っ張りがなければ、ネジザウルスのようにつかんで緩める工具は使えないため。

 

自身で作業をするならともかく、頼まれた仕事や預かった製品のネジが潰れていたら作業がしにくいです。そんなときにハンドインパクトドライバーを所持していると、容易になめたネジも緩められます。

また通常のドライバーを使っても緩まない場合、ネジをなめないようにハンドインパクトドライバーを使うのも有効です。

使用するハンマーは大きめのものが良いでしょう。少しの振りで大きな力が発生しやすくなるため、外れずに作業がしやすくなります。

ハンドインパクトドライバーの構造

ハンドインパクトドライバーは、本体上部の打撃部からドライバー部に力が伝わる構造となっています。打撃部の下には金属芯があり、斜めに切り欠きが入った回転部へ刺さっているような状態です。

回転部の中には打撃部の先端玉があるため、打撃を通した瞬間に先端玉が斜めの切り欠きに沿って移動しようとします。

このときにドライバー部の回転力が生まれる構造です。強く押されると金属芯・打撃部先端玉が下方に動きます。しかし回転部に入った斜めの切り欠きにより、回転部が回転しながら打撃力を回転力に変換する仕組みです。

貫通ドライバーとは

貫通ドライバーとは、ハンドインパクトドライバーと違って回転機構を持たないドライバーです。

つまりグリップ上部が叩けるようになっているので、ハンドインパクトドライバーよりも弱い力で微調整が行えます。

ただし必ずしも叩くことを推奨しているわけではないため、注意点も踏まえて正しく使いましょう。

貫通ドライバーについて

貫通ドライバーはドライバーの先からグリップ上部まで、金属芯が貫通している構造です。

一般的なドライバーですと、金属芯はグリップを貫通しません。金属芯を包み込むように、グリップが覆い被さっています。

※透明の樹脂でグリップが覆われているドライバーだと、芯が途中で止まっているのを確認できるはずです。

グリップ上部が叩けるような構造になっているため、ネジにドライバーを立てながらハンマーで衝撃を与えます。

そうすることで固着気味のネジも緩ませられ、経年劣化したネジにも有効です。一般的なドライバーですと叩くことを前提としていないので、グリップそのものが破損する可能性もあります。

そのため古そうなネジを見つけたら、貫通ドライバーで衝撃を与えると非常に便利です。

貫通ドライバーの種類について

貫通ドライバーにも種類があり、それぞれ特徴があります。具体的には下記のような軸での違いです。

  • 丸軸
  • 角軸
  • ボルスター付き貫通ドライバーマグネット付き貫通ドライバー

丸軸タイプは一般的なドライバーと一緒で、ドライバーの軸が丸く作られています。広く使われており、一般的な貫通ドライバーといえば丸軸です。

角軸は軸が四角柱になっているため、スパナやレンチを併用しながら使えます。力が必要なときは併用できるので、1本あると便利なドライバーです。

ボルスター付きの貫通ドライバーは、軸の根本が六角形になっています。たまに一般的なドライバーでも、軸が六角形になっているものを見かけることもあるでしょう。

こちらも角軸と同様、スパナやレンチを併用しやすい形状となっています。角軸よりもトルクをかけやすい一方で、軸の形状が特殊なのでやや高価です。

マグネット付きの貫通ドライバーは、ドライバー先端がマグネットになっています。一般的なドライバーにもマグネット付きが多いです。

もちろん貫通ドライバーにも付いているものがあるので、実際にはマグネットと丸軸・角軸といった組み合わせになっています。

貫通ドライバーの使い方について

貫通ドライバーは、おもに固着したネジを緩める目的で使われます。一般的なドライバーと同じくネジに軸を立てて、腐食が強いものは叩きながら回転方向に力を加えましょう。

またできるだけネジに対し、垂直に立てるのが理想です。状況によって方向を変えることもありますが、腐食が激しいと破損する恐れもあります。

破損する状況も考えられるため、安全メガネといった保護具の着用は必須です。

ドライバーとネジへの衝撃も考えると、金属製のハンマーよりプラスチックやゴムハンマーを利用したほうが良いでしょう。

緩める前に潤滑油スプレーを塗っておけば、より固着・破損を防げます。

貫通ドライバーの叩きすぎるに要注意

貫通ドライバーは叩くことを前提としている工具ですが、正直なところ叩きすぎると良い影響がありません。

まずネジの破損する可能性が高まります。ドライバー自身は衝撃を与え続けると、グリップが破損してしまうことも多いです。

ドライバー先端の寿命やネジの耐久性を考えると、あまり叩いて使って欲しくないメーカーの声もあります。

そのため叩いて緩ませるというよりも、刺激を与えて取りやすくする使い方が良いでしょう。

あまり叩きすぎてしまえば、破損率や事故率も上がってしまいます。適切な方法で使い、安全に作業を行ってください。

ハンドインパクトドライバーと貫通ドライバーの違い

ハンドインパクトドライバーと貫通ドライバーは、回転機構があるかないかの違いが大きいです。用途としては似たようなものがあるので、少し分かりづらい面があるでしょう。

この項目では構造と使い方の面から違いをまとめました。

構造から見るハンドインパクトドライバーと貫通ドライバーの違い

構造から見ると、その仕組みは大きく違いが見られます。

  • ハンドインパクトドライバー:衝撃を回転方向に変換
  • 貫通ドライバー:衝撃をダイレクトに伝える

ハンドインパクトドライバーは衝撃を回転方向に変換するため、機械的な仕組みがドライバー内に搭載されています。

とはいえ仕組みもシンプルなもので、耐久力もあるのが特徴です。貫通ドライバーは軸が上から下まで貫通しており、上部にグリップを付けただけのような構造となっています。

どちらも上部から強く叩ける構造になっておりますが、回転方向に力が変換されるかどうかの違いが大きいです。

用途から見るハンドインパクトドライバーと貫通ドライバーの違い

ハンドインパクトドライバーと貫通ドライバーは、用途が下記のような違いになっています。

  • ハンドインパクトドライバー:ネジを緩める専用
  • 貫通ドライバー:通常のドライバーと同じように使える

ハンドインパクトドライバーは、衝撃を回転に変えます。そのためどうしても緩まないネジに対して使用するのがおすすめです。

なかなか出番はありませんが、あると便利なドライバーと言えるでしょう。貫通ドライバーは緩めるのも締めるのも問題なく行えるため、一般的なドライバーと同じように使用できます。

一般的なドライバーではなく、貫通ドライバーをメインで使っている方も多いです。

※緩まないネジに対し、貫通ドライバーを叩いて緩ませる方法も取れるため。どうしても貫通ドライバーでも緩まない場合に、ハンドインパクトドライバーが使われます。

ハンドインパクトドライバー の選び方について

ハンドインパクトドライバーはなかなか使用頻度が少ないため、安いものを選びがちです。しかし品質が低いとすぐに使えなくなってしまいます。

この項目では、ハンドインパクトドライバーの選び方についてまとめました。

ハンドインパクトドライバーは長く使えるものがオススメ

ハンドインパクトドライバーは使用頻度こそ少ないものの、いざ使用するとなれば非常に便利です。ただし、頻度が少ないと、安いハンドインパクトドライバーを選んでしまいます。

できるだけもう購入しない!という気持ちで購入すれば、ずっと長く使えるでしょう。とくに価格が安いと耐久性にも問題があり、あまり強い力を加えられないです。

価格が高いからといって品質も高いかといえば、必ずしもそうではありません。

例えば一流メーカーのものなら、品質もアフターフォローもしっかりしています。

ハンドインパクトドライバーはメーカーから選ぼう

ハンドインパクトドライバーは、できるだけメーカーから選んで購入するのがおすすめです。一流メーカーは工具の生産に長けており、アフターフォローも行き届いています。

例えばAmazonや通販で購入すると、ついランキングから購入してしまうことがあるでしょう。しかし中には価格が安いため、多く購入されているものもあるのです。

確かに安ければ何度も購入できますが、破損した瞬間に事故が起きてしまっては元も子もありません。

耐久性があってアフターフォローがしっかりしている、一流のメーカーから選んでください。

ハンドインパクトドライバー のオススメメーカーと特徴について

ハンドインパクトドライバーは、おすすめのメーカーがいくつかあります。それぞれ特徴も合わせて紹介しますので、ぜひ自分に合ったメーカーを選んでください。

KTC(ケーティーシー)

KTCは、1950年創業の国産メーカーです。京都機械工具株式会社という名称で、名前にある京都府が本社となっています。

老舗ブランドということもあり、非常に高品質な工具を取り扱っているのが特徴です。その品質を維持するために、下請けに頼らず自社の一貫生産で製品を生産しています。

とくに熱間鍛造技術は、世界でもトップクラスと言われるほどです。KTCのハンドインパクトドライバーであれば、間違いなく一生使えるものと言えるでしょう。

おすすめは「KTCインパクトドライバーセットSD6」です。

ANEX(アネックス)

ANEXは、株式会社兼古製作所のブランドです。こちらも日本の会社で、本社を金物の町と呼ばれる「新潟県三条市」に置いています。

高品質なツールを作り出すために、社内一貫生産を素材から行っているのが特徴です。またデザインへのこだわりが高じて、ANEXブランドの立ち上げに至ったほどとなっています。

高品質なツールだけではなく、デザインも好ましいものなら使っていて嬉しくなるはずです。

そんな魅力的なツールをANEXブランドは販売しています。ぜひ見た目にもこだわりたいなら、ANEXのハンドインパクトドライバーを選んでみてください。

おすすめは「インパクトドライバーセットTOOL527」です。

VESSEL(ベッセル)

VESSEL(ベッセル)は、株式会社ベッセルのブランドです。1916年に創業した老舗メーカーで、コストパフォーマンスの良い工具を多く販売しています。

とくに一般的なホームセンターでよく見かけるため、ベッセルのドライバーを見たことがある!という方も多いはずです。

すでに1937年には木柄の貫通ドライバーを開発しています。初心者の方からプロまで広く愛用しており、利用者は年々増えているほど。

おすすめは「メガドラインパクタ貫通ドライバー」です。名称が貫通ドライバーとなっているものの、実は先端が衝撃で12°回るハンドインパクトドライバーになっています。

貫通ドライバーとしても使用できるため、非常に取り回しがしやすいです。まさにVESSELのコストパフォーマンスが良いアイテムと言えるでしょう。

まとめ

今回は、ハンドインパクトドライバーと貫通ドライバーの違いについて解説してきました。

電動工具については、まだまだ知っておきたいことがたくさんあります。

ぜひ、関連記事も読んで参考にしてみてください。