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ボールグリップドライバー 電ドラボールとminiQuの違いについて解説します

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はじめての電動工具として充電式のボールグリップドライバーに興味を持った方はここ数年で、かなり増えたのではないでしょうか。

充電式ボールグリップドライバーの代名詞となったのが、ベッセルから発売された電ドラボールです。

そこで今回は、もっとも購入されているベッセルの電ドラボールとパナソニックのminiQu(ミニック)の違いを中心に解説していきたいと思います。

これからはじめて充電式ボールグリップドライバーを購入しようと考えている方に向けて解説していますので、ぜひ購入前の参考情報として最後まで読んでみてください。

電ドラボールとminiQuの違いについて

まずはベッセルの電ドラボールとパナソニックのminiQu(ミニック)がどんな工具なのか、簡単に解説していきます。

電ドラボールとは

電ドラボールは、1916年創業の日本の工具目である株式会社ベッセルが販売している充電式タイプのボールグリップドライバーです。

インパクトドライバーやペンインパクトドライバーほどのパワーは必要ない、小ねじなどのネジ締め作業に特化した小型のドライバーです。

電動でネジ締めをおこなうこともできますが、手締めでもネジを閉めることができますので、使用用途に応じた使い方が出来る点が魅力のひとつとなっています。

また、仮締めまでを電動でおこない、本締めを手動でおこなう使い方をされる方も多く、電動の素早さと便利さ、手工具の正確さを兼ね備えた製品となっています。

ラインナップは、電ドラボール、電ドラボールプラス、電ドラボールハイスピードの3種類。

とくに電ドラボールプラスでは、回転数やトルク値を切り替えることができるモードが搭載されており、DIYユーザー向けだけではなく、プロ向けにも遜色なく使用することができるよう改良が施されています。

その他にも、ベッセルから同製品の多数のアクセサリー類が販売されているため、携帯性にも優れており、様々なニーズにも答えています。

miniQuとは

miniQu(ミニック)とはパナソニックから販売されている小型の充電式ボールグリップドライバーで、ターゲット層をプロ向けに絞った製品思想がユーザーに受け、幅広い層から高い指示を得ています。

小ねじ締めに最適化された設計は、「強すぎず、作業効率も悪くない」が反映されており、効率よく小ねじなどのネジ締め作業をおこなえるようトルク値の調整と回転数の速さを調整されています。

また、ベッセルにはないminiQu(ミニック)独自の機能を追加することで、より使いさすさに特化した製品となっています。

電ドラボールとminiQuのスペックの違いについて

次にベッセルの電ドラボールとパナソニックのminiQu(ミニック)のスペックの違いについて比較しながら解説していきます。

今回は、基本のモデルである220USB-1とEZ7412を比較して、両者の違いをみていきます。

メーカー名

ベッセル

パナソニック
型番

220USB-1

(電ドラボール)

EZ7412

miniQu(ミニック)

本体全長 140mm 128mm
回転速度/トルク 280min⁻¹ 230min⁻¹
最高トルク値 2N・m 1N・m

こうして比較してみると、両者の設計思想に違いがあることが分かりやすいかと思います。

ベッセルの電ドラボール220USB-1の場合は、パナソニックのminiQu(ミニック)EZ7412と比べて回転速度や最大トルク値が優れており、 M6やM8あたりのネジ締めにも対応できるよう設計されています。

一方、パナソニックのminiQu(ミニック)EZ7412の場合は、電気工事や設備、家具の取り付けなど、それほどパワーは必要ないけど、大量にネジ締め作業をおこなうユーザーに絞った製品づくりが反映されています。

パナソニックのminiQu(ミニック)EZ7412は、ベッセルの電ドラボールよりも後発組ですので、ユーザーの評価を深く分析し、後発組でもシェアを獲得できるピンポイントを攻めた製品を販売したという感じでしょうか。

このあたりは、さすが大手と言わざるを得ないほど、ちょうどいい塩梅の製品を誕生させています。

この点に関してはベッセルもパナソニックの設計思想を参考にしたようで、後発モデルである電ドラボールプラスでは、3段階の切り替えモードが搭載されています。

※電ドラボールプラスの三段階切り替え:(低)280回転/1.2N・m(中)340回転/1.6N・m(高)400回転/2.0N・m

電ドラボールとminiQu、買うならどっちがオススメ?

それぞれの違いを解説したところで、最後にどちらがよりオススメなのかを使用用途や特徴などを交えつつ解説していきます。

電ドラボールがオススメな人

電ドラボールはプロ向けでも使用できますが、トルク管理のしづらさから電気・設備工事、盤の組み立て、機器・装置のメンテナンス、自動車・二輪の整備などの現場では、電ドラボールプラスの方がオススメされています。

この点を加味すると、基本モデルである220USB-1はDIY向けで、電ドラボールプラス以上はプロ向けの仕様になっていると感じます。

また、市販の両頭ビットや片頭ビットも電ドラボールでは利用できますので、サイズ変更も簡単におこなえます。

使用用途に応じた使い方ができるこの点も、それほどパワーは必要ないが、幅広いニーズには答える必要があるDIYモデルに向いている点だと感じるポイントです。

さらにUSB充電にも対応している点も普段遣いに便利で、電ドラボールプラスからは、USBタイプCを採用しているのでアンドロイドのスマートフォンを持っている方なら、手持ちの充電器で充電が可能となっています。

ただし、レバースタート方式のため、スライドさせながら使用する必要があるのではじめは慣れが必要な点や用途によってはトルクが強すぎる点は、デメリットだと感じます。

これらの点が問題ないと感じる方にはとても使いやすい製品ですし、オススメできる製品だと感じます。

miniQu(ミニック)がオススメな人

miniQu(ミニック)はターゲットを電気工事や設備メンテナンスに従事するプロに向けた製品となっていますが、DIY用途の利用にも優れている製品です。

miniQu最大の特徴でもある「全長を短くしてパワーを抑えた点」が、ちょっとした作業やそれほどパワーは要らないが、たくさんネジ締め作業をおこなうケースにオススメで、パソコンの組立作業や家具の取り付け作業などにも便利だと感じます。

また、止めたいときにピタッと止めることができるブレーキ機能は、締めすぎによるネジ頭の潰れを防ぐことができますし、過充電保護・過放電保護・過電流保護の3つの保護機能が、より利便性を高めている製品だと感じます。

これらの機能は、使い切ること前や高負荷な作業時には自動で動作が止まる仕組みが組み込まれており、モーターとリチウムイオンバッテリーの保護に役立ちます。

この点もベッセルの電ドラボールには無い魅力だと感じますので、頻繁に利用する方に便利な機能だと感じます。

また、セパレートプッシュスイッチ方式なので、ラジコンなどの操作に近い感覚で使用できますし、後続モデルであるEZ1D11を購入すれば、トルク値はあまり変わらず、回転速度は最大850回転/分まで早くすることができます。

トルクを抑えることでボードの傷みや部材の割れを防ぐことができる点は、プロにとっても魅力的ですし、DIYユーザーにとってもメリットが多いと感じますので、デメリットである費用の面と本体の大きさや形状に不満がなければ、おすすめできる製品だと感じます。

まとめ

今回は、はじめて充電式ボールグリップドライバーを購入しようと考えている方に向けて、ベッセルの電ドラボールとパナソニックのminiQu(ミニック)の違いを中心に解説していきました。

充電式ボールグリップドライバーをはじめとする電動工具の知識は、まだまだ知っておきたいことがたくさんあります。

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