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ナットランナーとは?ナットランナーの用途やおすすめのメーカーについて解説します

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皆さんは、ナットランナーについてご存じでしょうか。

名前は知っていても、その種類や他の工具との違いを理解している方は少ないのではないでしょうか。

今回は、ナットランナーとはどんな工具なのか、その種類や似ている工具との違い、おすすめのメーカーについて解説していきます。

ナットランナーの用途や工具の特徴について

ナットランナーとは、ナットの締め付けを行うことのできる電動工具です。

ナットだけではなく、ボルトやネジを締め付ける際に使用することもあり、電動トルクレンチとも呼ばれています。

遊星歯車機構という仕組みを利用し、モーター動力を高トルクの回転力に変え、短時間でナットを締めたり緩めたりする作業ができる工具です。

また、回転速度や締め付け具合、角度などを数値でコントロールできるという点もナットランナーの特徴の一つです。

そのため、作業する人やその熟練度に依存することなく一定の均質な締め付けが可能で、短時間で高精度の作業を効率良くこなすことができるので、主に産業用として様々な現場で使用されています。

高機能のナットランナーには、ネットワークに接続し作業結果や記録を管理できたり、操作がうまくいかなかった場合、異常検知をする機能を併せ持つ機種もあります。

ナットランナーを導入するメリット

ナットランナーは前述の通り、締め付け具合などの設定を数値でコントロールできるため、作業する人や状況によってその質や精度に差が出ることなく、均質で高精度に仕上げることができます。

また電動で、短時間に多くの作業をこなすことも可能です。

さらには、音が静かで振動が少ない点も、メリットとして挙げられるでしょう。

こういった点を踏まえると、例えば大量生産の工程などに組み込みやすく、主に産業用として使用されているという側面にも納得がいきます。

ナットランナーの種類について

ナットランナーにはストレート(インライン)・ピストル・アングル・フィクスチャーの4種類がありますが、今回はスタンダードなストレート(インライン)とピストルの2種について、特徴やメリットを解説していきます。

ストレート(インライン)の特徴とメリットについて

ストレートとは、ナットを占める先端部、モーターの入った回転軸、手で握るグリップ部分が一直線になっている形状のものを指し、インラインと呼ばれることもあります。

いわゆる棒状になっているため、狭いスペースにナットランナーを差し込んで作業をしたい場合には便利なタイプです。

ピストルタイプの特徴とメリットについて

ピストルタイプとは、その名前の通りピストルの形状をしたナットランナーになります。

狭い場所に差し込んで使用することができる点はストレートタイプと似ていますが、ピストルタイプの特徴は、大きな力を必要とすることなく、片手で容易に操作できるところと言えます。

ナットランナーと用途が似ている工具との違い

ナットランナーの用途や特徴、種類がわかってきたところで、他の工具との違いはどうでしょうか。

特にナットランナーと用途が似ている3種類の工具との違いを取り上げて見ていきたいと思います。

ナットランナーとシステムレンチの違い

ナットランナーとシステムレンチの違いはなんでしょうか。

一般的には生産ラインで使うような、大型のナットを含む産業用をナットランナーと呼ぶのに対し、仕組みは同じでも、小型のタイプをシステムレンチと呼びます。

違いとしては産業用か小型か、という点ですので、大枠では同じ種類ととらえて問題ないでしょう。

シャーランナーとナットランナーの違い

シャーランナーとは、ナットやボルトなどの締め付け作業に用いる工具全般を指します。

ナットランナーもシャーランナーとほぼ同義で、ナットやボルト、ネジなどを締め付ける工具の総称になります。

よって明確な違いはなく、両者とも同じものととらえて問題ないでしょう。

インパクトレンチとナットランナーの違い

それでは、インパクトレンチとナットランナーの違いはなんでしょうか。

インパクトレンチもナット類を締め付ける作業に用いられる工具ですが、ナットランナーとの違いは、内蔵されているハンマーの打撃力によってトルクを回転させる、という点にあります。

一方ナットランナーは、遊星歯車機構という組み合わされた歯車を動かす仕組みを利用します。

この点が最も大きな違いです。

インパクトレンチはその打撃力により、「締め」「緩め」作業がスピーディな点も違いとして挙げられます。

そして、ハンマーを打つという動作を行うためより強い力がかかりますが、音が大きくなりがちです。

一方、ナットランナーは歯車によるため静音性に優れ、またトルクも安定したものになります。

この仕組みの違いによりナットランナーは後述の反力を取る必要があります。

両者には明確な違いがありますので、目的によって上手く使い分けることが肝心です。

ナットランナーを使用する際の注意点について

ナットランナーの特徴や他の工具との違いがわかったところで、使用する際の注意点にはどんなことがあるのでしょうか。

使用時に反力受けが必要

ナットランナーでナットなどを締め付ける際、本体も一緒に回らないように押さえる必要があります。

つまり、ナットを回転させる方向とは逆方向に働く力が必要になるということです。

この力を反力と言い、ナットランナーの使用時にはその力を受ける「反力受け」が必要になります。

締め付けるナットの場所によっては、反力受けが設置できない場合もあるので、この点はナットランナーを使用する上で注意が必要です。

増し締めができない

ナットを締める際には、増し締めと言って締結されたものをさらに締めることが必要な場合があります。

しかし、ナットランナーの場合は増し締めができません。

これはトルクの仕組みによるもので、作業開始から一定時間の出力は無視されるためです。

増し締めをしたい場合は一度緩めた後、再度締め直す必要があります。

この点にも注意が必要です。

ナットランナーを購入するならおすすめしたいメーカーと特徴について

ナットランナーは最初に述べた通り、その特性から産業用として使用されることがほとんどです。

そのため販売価格も低出力モデルでも10万円〜となり、法人向け通販やメーカーでの購入が一般的です。

一般のホームセンターやDIYショップなどでの見かけることはほとんどありません。

そのような前提ですが、今回は個人でもインターネットで購入可能な、おすすめのメーカーと特徴をご紹介します。

TONE(トネ)

TONEは、ボルティングソリューションカンパニーとして幅広い産業用の工具を提供しており、ナットランナーも小型、大型、コードタイプ、コードレス、反力受けのカスタマイズなど多様なラインナップを展開しています。

小規模向けの製品が多くあり、ナットランナーの中では比較的入手しやすいメーカーだと言えます。

瓜生製作所(うりゅうせいさくしょ)

工具メーカーの瓜生製作所では、ストレート・アングルの2種のナットランナーを展開していますが、同じラインでも締め付けトルクの数値によって幅広い製品を揃えており、選択肢が豊富という点が特徴です。

この2種で数値によって選びたい、という方には探しているモデルが見つかるメーカーかもしれません。

Bosch Rexroth(ボッシュ レックスロス)

Boschグループの子会社で、産業用機器を提供しているBosch Rexrothも少ないながらナットランナーを展開しています。

IoT技術にも対応し高度な機能を備え、Boschの信頼性を損なわない機能を揃えていますが、価格帯は高めになります。

まとめ

今回はナットランナーについて、その特徴や他の工具との違いを解説しました。

特徴や違いを知ることで、これらの電動工具を上手く使い分ける参考になれば幸いです。

他にも工具に関する記事がありますので、ぜひその他の記事も読んでみてください。