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TD173DとTD002Gとの違いについて解説します

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マキタのインパクトドライバーのプロ用モデルを購入しようと思ったとき、18Vか40Vか迷う方は多いと思います。

今回はよく比較に挙げられるTD173DとTD002Gの違いについて解説していこうと思います。

両機種の違いを知りたい方はぜひ、参考にされて見てください。

TD173Dの特徴

ヘッド長の短縮化

インパクトドライバー選びで重要なポイントは、ヘッド長とトルク値とされています。

その中でもヘッドの長さは、短ければ短いほど狭い場所での作業がしやすくなり、使い勝手が良くなりますので重視されている方も多いです。

TD173Dでは旧モデルであるTD172Dよりもヘッド長が短縮され、ヘッド長は111mmとなりました。従来機TD172Dが114mmでしたので、3mmも短くなっています。

ちなみにTD173Dのヘッド長は、マキタのインパクトドライバーのヘッド長で最も短くなっていて、今回の比較対象であるTD002Gよりも短いです。

全周リング発光LEDライト

TD173Dには全周リング発光LEDライトが搭載されています。マキタインパクトドライバーのモデルチェンジでは、ライトの進化が定番化していました。

そして、今回の改良では国内初となる全周式のリング発光LEDライトが採用されています。LEDを周状に12個も敷き詰めることで、圧倒的な光量を実現しています。

これにより、従来の2灯式LEDではどうしても発生していたビットの影を、全周リング発光LEDライトでは限りなくゼロに近づけています。

バッテリーを後方に配置+操作パネルの位置変更

TD173Dではバッテリー配置が変更されていて、やや後方にバッテリーがセッティングされるよう設計されています。これにより重心の位置がズレ、より安定した作業が可能になっています。

また、楽々モードなどの設定ボタンを全面から背面に移動させた点も、従来機との違いとして挙げられます。

このボタンの配置変更については賛否が分かれているようで、扱う人によって意見が異なります。

ビットスリーブの改良

TD173Dではビットスリーブにも改良が加えられていて、縁にリブを設けることで、スリーブが加工物に当たりづらくなっています。

ビットスリーブの破損も故障原因として多いトラブルでしたので、この点が従来機との大きな違いです。

TD002Gの特徴

マキタの製品初「デュアルスプリングテクノロジー」搭載モデル

TD002Gはマキタの製品で初めて「デュアルスプリングテクノロジー」を搭載したインパクトドライバーとなります。

「デュアルスプリングテクノロジー」は作業の際の振動値を従来の10%軽減し、締め付けスピードを10%も向上させている機能です。

平たく言えば、「操作性を良くして効率よく作業を手助けしてくれる機能。」という感じでしょうか。

仕組みとしては「2つの硬さが異なるスプリングを搭載し、作業負荷に応じて打撃力を自動的に調整することで、繊細かつスピーディな作業が行えるようになる。」というもので、ビットからネジ山が外れる現象(カムアウト)を低減する効果もあります。

数値としては、従来機のTD001Gでは最大打撃数は4,400min-1でしたが、TD002Dでは最大打撃数4,600min-1と、200min-1もアップしています。

専用アプリで使用感を微調整できる

TD002Gでは、別売の通信アダプターを装着することで、専用のスマートフォンアプリから使用感を細かくカスタマイズできる機能が備わっています。

今までのインパクトドライバーの使用感に満足している方には不要ですが、インパクトドライバーは同じ型番でも劣化による締め付け感やトリガー部分の遊び部分に差異が生じることがあります。

とくに繊細な操作が求められる作業では、自分好みに使用感を調整できる点はかなり良い機能だと感じます。

また、アプリで設定できる項目は、LEDライトの点灯時間や使用時の残照時間、打撃モードなどの作業モードの選択が可能で、使用する作業によって調整が可能です。

このあたりはHiKOKIのWH36DCと似たような機能になっていますが、マキタのTD002Gの場合は別売りの専用アダプターを購入する必要がある点には注意が必要です。

4灯式LED

TD002Gでは4灯式LEDを採用しています。4灯式は従来の1灯式や2灯式に比べると、ビットの影ができにくく、暗い場所や隅打ち時に効果を発揮します。

また、正逆転レバーを中立にしトリガを引くことで「ライトモード」となり、LEDライトとしても使用可能することができる点は、TD002Gの強みです。

新ワンタッチビット採用

TD002Gでは、新ワンタッチビットを採用し、差し込み荷重を約50%軽減することが可能になりました。

前モデルの「TD001G」でもワンタッチビットが採用されていましたが、「TD002G」は更に進化したワンタッチビットを採用しており、装着時の抵抗を減らし、ビットの着脱をスムーズに行えるよう改良が施されています。

TD173DとTD002Gの違い

バッテリー(電圧)の違い

TD173Dは18V、TD002Gは40Vmax(36V)のバッテリーを搭載しているモデルです。HiKOKIのマルチボルトのように互換性はありません。

そのため、TD173Dは18Vバッテリーを使用する必要があり、TD002Gは40Vmax(36V)のバッテリーを購入して使用する必要があります。

LEDライト

TD173Dが全周リング発光LEDライト(12灯)なのに対し、TD002Gは4灯LEDを採用しています。

TD002Gはアプリで細かく感度や残灯時間などを調整できますが、明るさはTD173Dに軍配が上がります。

TD173Dは国内充電式インパクトドライバーにおいて、初めて全周リング発光LEDを採用しているため、LEDの明るさを重視する場合は、TD173Dをオススメします。

TD173DとTD002G の全長の違いは?(ヘッドの比較)

TD173Dのヘッド長は111mm、TD002Gのヘッド長は119mmと約8mmの違いがあります。この差は非常に大きく、狭い場所で作業することがある人にはヘッド長が短いのはメリットといえます。

ヘッド長は短ければ短いほど良く、インパクトドライバー選びで最も重要視される点でもあるのです。配電盤での作業など、狭い場所で作業する人はTD173Dのヘッド長の短さは非常に魅力といえます。

TD173DとTD002G の重量の違いは?(重量の比較)

TD173Dは1.5kg、TD002Gは1.6kgです。どちらもバッテリー装着状態の重量で、差は0.1kg(100g)となります。持ち比べても違いが分からない重量ですので、重さ勝負ではドローとなっています。

TD173DとTD002G のトルクの違いは?(トルクの比較)

TD173Dの最大締付けトルクは、180(N・m)、TD002Gの最大締付けトルクは、220(N・m)となっています。

ですが、現場でもDIYでもインパクトドライバーが必要な作業でトルク値でが180(N・m)以上、必要となる場面はかなり限られてきます。

ネジを締め付けるという用途は、180(N・m)があれば充分すぎるスペックで、むしろ上手く扱わないとネジをダメにすることが多くなり、作業効率が落ちます。

そのため220(N・m)の強みとしては、ネジ締め以外の作業が出来るという点になります。

例えば、ソケットビットを使用してボルトやナットの締め作業をすること。ボルトやナットは高いトルクが必要になる場合があるので、トルクが高いのは重宝します。

他にはドリルでの穴あけ作業や、長いビスの締め付け作業に適しています。ドリルでの穴あけ作業や、長いビスの締め付け作業はトルクが高いほど作業スピードが向上します。

ですので、どういった使い方をするのか?によってTD173DなのかTD002Gが良いのかが変わってきます。

TD173DとTD002Gの大きな違いについて

トルク値

大きな違いとしては、最大トルク値の違いが挙げられます。

それぞれのトルク値はTD173Dが180(N・m)、TD002Gは220(N・m)となっています。

トルクに関しては、どういった使い方をするのか?によって必要トルクが変わります。ボルト締めもインパクトレンチを使わずに使用したい場合に限り、TD002Gが必要なのかTD173Dが良いのか選択肢が変わるように感じます。

180(N・m)でもインパクトドライバーで行う作業の範囲なら、充分すぎるほどトルク値は高いです。

ボルトやナットの作業、長いネジや穴あけ作業など、高トルクが必要な場面においてはトルク値が220(N・m)あるTD002Gは活躍できますが、その分、扱いにも慣れやコツが必要です。

LEDライト

TD173Dは全周リング発光LED(12灯)をTD002Gは4灯LEDを採用しています。

4灯LEDでも十分明るく、室内でも見えにくいと思うケースは減ってきていますが、全周リング発光LEDに慣れてしまうと、4灯LEDでも不満を感じることもあると思います。

屋外での夜間作業や室内でも薄暗い場所での作業が多いプロの現場ですので、この違いはかなり悩む方も多いのではないでしょうか。

Bluetooth機能の有無

TD002GはBluetooth機能が備わっていますがTD173Dには、カスタマイズ機能は搭載されていません。

専用アプリでの操作と通信アダプターの購入は必要となりますが、それでも自分好みに細かく使用感を変更することができるので、使い勝手を追及する人にはオススメの機能です。

ですが、TD173DはBluetooth機能はありませんが、後方に配置した使いやすい操作パネルが備わっています。
握ったままでモード操作やバッテリの残容量も確認することが可能です。

低速から高速域まで、直感的なトリガ変速操作が可能な新トリガスイッチも採用されているため、TD173Dも使い勝手が良いインパクトドライバーといえますので、この違いに悩む方も多くいます。

締め付けスピード

TD002Gはマキタ史上最速締付けを売りにしているインパクトドライバーで、最大打撃数4,600min-1(最速モード時)で、最大締付けはトルク220N・mとなります。金物ビスからコーススレッドまでパワフルに締付けすることができ、従来機の作業スピードよりも約25%も向上させています。

一方、4TD173Dは最大打撃数が0〜3,800min-1で、トルクは180N・mと、充分な数値ですが、TD002Gと比べると一歩及ばずの数値となっています。

まとめ

今回はTD173DとTD002Gの違いについて解説してきました。

マキタのインパクトドライバーについては、まだまだ知っておきたいことがたくさんあります。

ぜひ、その他の関連記事も読んで参考にされてみてください。