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パーツクリーナーとは?パーツクリーナーの種類や特徴、用途について解説します

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ハンズクラフト西日本最大級の工具専門リユースショップです。

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当店は創業20年以上、工具・家電を中心に扱うリユース専門館です。お買取りした中古品を綺麗にメンテナンスして新たな価値を吹き込み、福岡・北九州地域を中心に沖縄や山口・広島まで12店舗を展開中です。各記事は工具専門のスタッフや、工具・家電の修理専門部門が監修・執筆しています。

摩耗により鉄粉を含むことで色が変わってしまったグリスや、長い間放置して劣化してしまった真っ黒な潤滑油など、頑固でなかなか落ちづらい汚れの洗浄作業で困った経験は、DIY経験者なら一度は通る道だと思います。

そして、その様な部品洗浄、油汚れの洗浄の相棒とも呼べる製品がパーツクリーナーです。

しかし、パーツクリーナーにも様々な種類があり、また関連する専門用語もたくさんあるため、初めてパーツクリーナーを購入する方にとっては、すこしハードルが高い製品だったりもするといいます。

ということで今回はパーツクリーナーについて、「そもそもパーツクリーナーって何?」「パーツクリーナーは何を買えばいいの?」「どんな場所でも使えるの?」など、パーツクリーナーにまつわる知識について解説していきます。

とくにパーツクリーナーの種類や特徴、用途を中心に解説していきますので、これから導入を検討している方はぜひ、参考にされてみてください。

パーツクリーナーとは?

パーツクリーナーを簡単に説明すると、工具や自動車などの金属部品の油汚れを効果的に落とすための洗浄液となります。

金属部品はそのままだと摩耗したり錆びついたりするため、それを防ぐ目的として潤滑油を塗りますが、時間の経過とともに、その潤滑油は酸化して徐々に汚れへと変わっていきます。

そして、その溜まった汚れが原因で機械が故障したりするため、定期的な潤滑油の交換(塗りなおし)が必要ですが、そのときの洗浄作業に使用するのがパーツクリーナーです。

灯油とパーツクリーナーの違い

パーツクリーナー以外にも洗浄用途として使用されるのが灯油です。

灯油も洗浄力が強く、頑固な油汚れに効果的で、ブラシとあわせて使用することで効果的に油汚れを落とすことができます。

しかし、パーツクリーナーと違い吹きかけることができませんので、狙った場所に届きづらいというデメリットがあります。

一方で、パーツクリーナーは効率的に潤滑油や汚れを除去するために設計されています。

パーツクリーナーには遅乾性のものと速乾性のものがあり、用途に応じた使い分けもできるため、灯油よりも利用シーンが多いです。

パーツクリーナーの成分について

パーツクリーナーの主成分は、ヘキサンやノナン、エタノール、ブタンなどの石油系溶剤が主成分です。この石油系の成分、主にヘキサンやノナンが油汚れを効果的に除去します。

ヘキサンかノナンの違いは速乾性なのか遅乾性なのかの違いで使い分けます。

ヘキサン系 速乾性もしくは中乾性
ノナン系 遅乾性

基本的な使い分けとしては、頑固な汚れにはノナン系を使用し、比較的軽度な汚れの場合はヘキサン系を使用する場合が多いです。

パーツクリーナー使用時の注意点について

注意点は大きく分けて2つあります。それが使用場所と人体への影響です。

それぞれ項目に分けて解説していきます。

使用場所の注意点

パーツクリーナーは石油系の成分で出来ていますので引火性が高く、静電気や小さな火種で着火してしまいます。

ですので基本的には屋外での使用をおすすめします。万が一、屋内で使用する必要がある際は、不燃性のパーツクリーナーを使用することで、火災のリスクを下げることが可能です。

不燃性のパーツクリーナーは引火点を持ちませんので、基本的には燃えません。

洗浄力も石油系成分のパーツクリーナーと変わりませんので、屋内使用に最適です。ただし、費用が高く、樹脂製品対応パーツクリーナーよりも高額になります。

また、洗浄物によっては廃液が引火性を持つこともありますので、この点には注意が必要です。

人体への影響

有機溶剤を含むため、皮膚への接触や吸入には注意が必要です。

脱脂作用もあるので肌荒れの原因になったりします。

使用後は必ず手を洗い、肌のケアをする事をおすすめします。また強い洗浄力や脱脂能力を持つため、目に付着しない様に作業する様に注意が必要です。

付着した後、洗浄してもまばたきが出来ない等、目に異常がありましたら早急に病院で診断を受けて下さい。

注意点を書きましたが、使い方さえしっかり押さえておけば、パーツクリーナーは大変便利なツールです。

パーツクリーナーの種類について

パーツクリーナーはプラスチックの様な樹脂パーツには使えない物もあります。

減速機付近で使う場合でも注意が必要です。ゴムパッキンを使用している部分にパーツクリーナーを使用するとパッキンを傷つけ、オイル漏れの原因になったりします。

さらに樹脂パーツに使用すると変色したり、樹脂を溶かしたりします。

その場合は樹脂対応のパーツクリーナーを使用します。

樹脂部品対応パーツクリーナー

プラスチック等の樹脂製品、ゴムを洗浄するために特別に配合されたパーツクリーナーです。樹脂、ゴムを傷めずに汚れやグリスを安全かつ効果的に除去します。

樹脂製品が含まれている場合は必ず樹脂パーツ対応パーツクリーナーを使用して下さい。

金属用パーツクリーナー

金属のみに使える強力な洗浄力を持ち、頑固な油汚れや固着した汚れを素早く落とします。

金属の洗浄には最適ですが、樹脂部品を劣化させる可能性があるため注意が必要です。

樹脂部品対応パーツクリーナーの方が良い様に思われますがデメリット等もあり使い分けが大事になります。

金属用パーツクリーナーは洗浄力がとても強く、樹脂製品対応パーツクリーナーより安価で入手する事が出来ます。

反対に樹脂製品対応パーツクリーナーは金属用より洗浄力が劣り、価格も高く固着してしまった頑固な汚れには洗浄力の高い遅乾性の金属用パーツクリーナーをおすすめします。

買いなおしたり、部品を傷めたりすることが無いように、購入時には必ずどこにどの様な部品が使われているか、確認すると失敗無く適正なパーツクリーナーを選ぶことが出来ます。

パーツクリーナーとチェーンクリーナーの違い

自転車をよく利用する方で、自身で自転車のメンテナンスをする場合、チェーンが汚れてどの様に汚れを落してよいか分からないことがあります。

自転車専門店等で聞くことが一番ですが簡単に説明します。

私の所見ですが樹脂部品対応パーツクリーナーであれば大きな違いは無く、比較的遅く乾き、油分の洗浄力が強く、樹脂にダメージがないパーツクリーナーがチェーンクリーナーに分類出来ると思います。

しかしチェーンクリーナーにも様々で防さび、耐摩耗成分を含む物や、洗浄のみの物、金属用パーツクリーナーでもチェーンのみにあてて洗浄する方法があります。

チェーンもコーティングされている物には、コーティングを剥がさないチェーンクリーナーが必要なのでクリーナーを購入する時に、どんなチェーンか、使用環境はどうか、いつ使いたいか等考えて購入する事をおすすめします。

パーツクリーナーとブレーキクリーナーの違い

この二つの成分は大きく違いません。よくブレーキ&パーツクリーナーと言う表示がされており、速乾性のある物の主成分のヘキサン系です。

しかしパーツクリーナーには上記様に種類がたくさんあるため、ブレーキパーツを洗浄する時にはブレーキ&パーツクリーナーと「ブレーキ」表記のあるクリーナーを購入することをおすすめします。

実例

今回使用したパーツクリーナーはKURE パーツクリーナー プラスチックセーフです。

汚れた軸とギヤに3〜5秒程吹きかけました。

ベアリングが近くにある時、私は樹脂対応のパーツクリーナーをよく使用します。
洗浄能力は写真の通りです。

〇〇画像〇〇

ギヤ

モリブデングリースを使用して異物も混入しているのか異音もしており汚れも多いギヤでテストしました。

汚れが酷い場合は灯油に入れて洗浄する事もありますが、今回は洗浄能力テストなのでパーツクリーナーを使用します。

結果はただ吹き付けただけですが歯車の間の汚れや異物も除去でき、きれいな状態になりました。この後グリスを塗りなおし動作確認した所、異音は消え正常動作しました。

万能グリスを使用して数年手入れしていない軸の洗浄です。

分かりやすく上の部分のみの洗浄ですが摩耗して溜まった汚れや、劣化したグリスがある程度除去でき、細かいスキマにある汚れも取れます。もちろん3〜5秒程度なのでもっと時間をかければ洗浄できると思います。

しかしパーツクリーナーの使用時間が多くなる為、大きな汚れの部分には先にウエス等で落し、最後にパーツクリーナーを使用すると作業効率も上がり早く洗浄作業が完了します。

底に見えるベアリングは今回ZZ(鉄シールド)ですが、LLU(接触型ゴムシール)もある為洗浄には樹脂対応のパーツクリーナーを使用します。

オススメパーツクリーナー

◆使用頻度が高く、金属のみに使う場合でしたら「アスクル 「現場のチカラ」 ブレーキ&パーツクリーナー速乾」をオススメします。

最大の理由は他社製品より圧倒的に安く、容量、洗浄力もあまり変わらず、さらに注文後すぐ届くところです。注文後遅くても3営業日以内(遅い場合もあります)に届き、1本あたり300円以下(税込)です。

箱買いすると250円程度になり、モノタロウブランドのパーツクリーナーより安く、KUREのパーツクリーナーの半額程度の価格になります。

パーツクリーナーを試しに使ってみたい方や、大量に使用したい方には最適なパーツクリーナーになります。

◆汚れをしっかり落としたい方には「モノタロウ 中速乾ブレーキ&パーツクリーナー」です。

意外と少ない中速乾のパーツクリーナーです。
速乾性で固着したグリスの汚れを取ると、何度も吹き付け汚れを浮かす必要があります。しかしこの中速乾タイプはすぐに乾きませんので、何度も吹き付ける必要がありません。

一度吹き付け浸透したタイミングで、ブラシで磨きエアガンで吹き飛ばすことも出来ます。

金額も400円(税込み)程度で他社製品より安く、アスクルと同じく早くて当日出荷し翌日到着することもある程早い対応です。

更に中速乾で洗浄力も申し分なく使いやすいので主力としても使えると思います。

◆樹脂に使用なら「KURE パーツクリーナー プラスチックセーフ」です。

1本900円程度しますが、なんと言っても樹脂に使えて洗浄力がある所です。バイクや車のお手入れ用にも使え、工具の手入れ、更にはシールの糊を除去する事も出来ます。

金属用パーツクリーナーには劣りますが、上記の実例で使用している様に一定の洗浄効果があり、使用できる箇所や場所も多く、割高感有りますが大変便利で痒い所に手が届く1本なので、常備しておく事をオススメするパーツクリーナーです。

まとめ

日々の生活の中で何気なく使われている道具たち、定期的にメンテナンスする事は大変重要です。今回トラブルになる汚れをしっかり除去する方法を説明しました。

パーツクリーナーは簡単に使用できますその汚れにはが最適なものを選ぶ必要があります。

選ぶ時にこの記事で紹介した内容を参考に是非恐がらず洗浄に挑戦してみて下さい。