HiKOKIのWR36DFとマキタのTW001G(インパクトレンチ)の違いについて
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HiKOKIとマキタのインパクトレンチ。
実際にどちらも人気機種ですので購入に迷われている方も多いですが、「どのような違いや特徴があるのか」をきちんと理解している方は少ないようです。
ということで今回は、HiKOKIのWR36DFとマキタのTW001G(インパクトレンチ)の違いについて解説していきます。
これからインパクトレンチを買い換えようと検討されている方は、ぜひ、参考にされてみてください。
HiKOKI WR36DF(インパクトレンチ)の特徴
まずはHiKOKIのフラッグシップモデルである「WR36DF」について、特徴などを解説していきます。
HiKOKIトップクラスのトルク性能
WR36DFの最大の特徴は、最大トルク値の高さです。
WR36DFはマルチボルトシリーズ(36V)の中でも、最高基準のトルク性能を発揮できるポテンシャルを秘めているフラッグシップモデルで、その最大トルク値は「最高締め付けトルク1,400N・m」「最高緩めトルク2,100N・m」となっています。
この水準は現在発売されている国内モデルの中でもトップクラスを誇る性能です。※執筆時点
プロ用モデルとなりますので、DIY用途だと手に余るスペックですが、現場作業の場合は活躍できるシーンも多いです。
オート機能
作業効率を大幅に向上させるオート機能が搭載されています。
オート機能には設定された時間で自動停止し、ボルトの締め過ぎを防止する「オートストップ機能(正転)」、設定された時間・回転速度に自動で停止・変速し、ナットの脱落防止を補助する「オートスロー機能(逆転)」が備わっています。
締めすぎや脱落防止を保持してくれるので、クラストップクラスのトルクがあっても安心して使用することが可能です。
Bluetoothカスタマイズ機能
Bluetoothを使ってスマホとインパクトレンチを連携することが可能になりました。HikokiTOOLSのアプリを使用し、スマホから設定を自在に調整することが可能です。
リスト管理機能、製品情報確認、カスタマイズ機能があり、リスト管理機能では、Bluetooth蓄電池、対応電動工具をリスト管理することができます。
Bluetooth蓄電池の電池残量や対応電動工具の情報を一目で確認できるので、管理が簡単です。
カスタマイズ機能を使えば、LEDライトの点灯時間を調整することができます。LEDライト点灯時間調整ではLEDライト点灯のON/OFFと点灯時間を調整できます。
オートストップの設定ではパワーと時間が設定できるので、細かく調整することでより安心して使用することができるのです。
保護等級はIP56
WR36DFは保護等級がIP56となります。
IP56をカンタンに言えば、防塵・防滴機能のことで、過酷な環境で使われることが多い「プロ工具」に搭載されます。
完全防塵・防水というわけではありませんが、より水に強いインパクトレンチです。
IP56という値は、「5=防塵性能が5等級」「6=防水機能が6等級」という意味を指しており、防塵の等級は「0等級〜6等級」、防水の等級は「0等級〜8等級」までカテゴライズされています。
つまり保護等級IP56というのは「防塵性が6等級のうちの5等級」「防水性が8等級のうちの6等級」の性能を持っているという意味を指し示しています。
ただし、この性能表示には落とし穴がありまして、IP56というのは「完全防水や完全防塵」という意味ではありません。
あくまで「多少濡れる程度や汚れる程度なら耐えられる」というような性能です。
TW001Gの特徴
続いてマキタのフラッグシップモデルであるTW001Gについて特徴を解説していきます。
前モデルから大幅パワーアップ
TW001Gは18VモデルのインパクトレンチTW1001Dより大幅にパワーアップしています。
締付トルクでは170%もの性能向上を実現しました。
締付トルクはM30高力ボルト6秒締結で1,800N・mの高い締付トルクを実現しています。逆回転時のトルクは最大2,050N・mと業界最強クラス。
高い出力を可能にしているのは、40Vmax(36V)の新型バッテリーと、搭載されているブラシレスモーターの性能によるものです。
3種類の運転モード
TW001Gには、3種類の運転モードが搭載されています。正逆転オートストップモード、スイッチ全速モード、打撃力4段切替の3つから切り替えることができます。
各モードは正転時・逆転時の挙動が異なっており、用途に応じて切り替えることが可能です。
トルクを必要としない仮締めなら「正逆転オートストップモード」が有効で、素早く作業をこなしたいなら「スイッチ全速モード」が最適となります。
定回転制御
充電式の電動工具はバッテリー切れが近づくと、著しく性能が落ちるため残量を気にする必要があります。
しかしTW001Gはバッテリー切れ寸前まで安定した出力を発揮する「定回転制御」機能を搭載しています。
残量を使い切った上でバッテリーの交換ができ、バッテリーの寿命も延ばすことが可能です。
電源式とは違って電圧降下の心配がないため、いつも安定した締め付けができます。
WR36DFとTW001Gのスペックの違い
続いて、WR36DFとTW001Gのスペックの違いについて解説してきます。
トルク値
トルク性能に関しても大きな違いはありません。WR36DFは最大締付トルクが1,400N・m、最大緩めトルクが2,100N・mですが、TW001G最大締付トルクが1,350N・m、最大緩めトルクが2,050N・mです。
どちらも50N・mしか違いは無いので、WR36DFでしか行えない作業があるわけではありません。
使い比べてようやく感じるようなトルクの差と言えるでしょう。
大きさ・重量
WR36DFは長さが221mm、高さが290mmで、TW001Gは長さが217mm、高さが290mmと殆ど寸法は同じです。
また重量に関しても、WR36DFは3.9kg、TW001Gは3.8kgと殆ど同じとなります。
Bluetooth機能
WR36DFにのみ、Bluetooth機能が搭載されています。HikokiTOOLSのアプリを使用しスマホから設定を自在に調整することが可能です。
リスト管理機能、製品情報確認、カスタマイズ機能を使い、充電池の残量をリスト化したり、LEDライトやオートストップ機能の調整を行えます。
TW001Gにはこのような機能はありません。
外観
WR36DFとTW001Gの外観には、一見大きな違いは無いように感じます。
WR36DFはHikokiらしいグリーンのカラー、TW001Gはマキタブルーが特徴のデザインです。
TW001Gはカラー展開が無いのに対して、WR36DFはカラープレートがあり、好みのカラープレートを取り付けることができます。
チタニウムシルバー、スカイブルー、シグナルレッド、バイオレット、ライトゴールドの中から好みのプレートを装着できるので、外観に関してはWR36DFの方が力を入れていると言えるでしょう。
マキタとHiKOKI、それぞれの強みについて
最後にマキタとHiKOKIのそれぞれの強みや特徴について解説してきます。
アフターフォローの良さならマキタが優勢
マキタは全国に114箇所の営業所があります。
北は北海道から南の沖縄まで、どの営業所でも修理を受け付けており、マキタの製品に詳しいプロのスタッフが常駐しているので安心して対応を任せることができます。
万が一故障してしまった時は、営業所に持ち込めばその場で修理受付をしてくれるのです。
実際他社であれば修理に1週間以上かかることが殆どですが、マキタであれば数日で直してくれることもあります。
これは製品を3日間で直す「修理3日体制」を敷いているためです。
迅速な対応を可能にしているのが、修理担当と製品知識を備えた営業担当の存在で、マキタの営業担当は、日々社内研修で製品の仕組みを学んでいます。
メンテナンスや修理を自らが行うことでユーザーの声を直接吸い上げ、次の製品開発に活かすことが実現できています。
そのため修理だけでなくマキタ製品に関わるあらゆる相談をすることができます。
マキタ製品は数が多く、電動工具を買い足すにあたって詳しく機能を知りたいこともあるでしょう。そのような時、全国に営業所があるマキタなら、詳しい社員の人に話を直接聞けるため心強いです。
コスパならHiKOKI
2022年時点においては、HiKOKIが低価格化路線を進めており、同クラスのマキタ製品よりも安い電動工具が販売されていることが多いです。
HiKOKIはマルチボルトシリーズの展開以降、シェアの拡大を目的とした低価格戦略とキャンペーン戦略を推進します。
前例のないような低価格設定の新製品や、マルチボルトバッテリーの配布キャンペーンなどを実施しています。
他社と同スペックの製品であっても2〜3割安い価格設定で販売している事も珍しくなく、セール販売時では4割近い値下げが行われているケースもあります。
ここ最近はAmazonなどでのネット通販で低価格販売も推進しており、非常に安価でプロ向けの電動工具を購入できるのがHiKOKIの魅力です。
互換性の高いマルチボルトバッテリー
HiKOKIの持つ最大の強みはマルチボルトバッテリーです。18Vシリーズと36Vシリーズの電動工具を共通で使うことができるのが、マルチボルトシリーズです。
マルチボルトバッテリーは18Vバッテリーを1つのパックに2つ内蔵した構成が特徴で、バッテリー電源の取り出し方を変えることにより18Vと36Vを兼ね備えたバッテリーです。
36V電動工具に使うバッテリーながらも、従来18Vの電動工具や充電器と使いまわせるバッテリーなので、昔ながらの18Vユーザーの方でも気兼ねなく36Vマルチボルトシリーズへ移行することができます。
マキタの36Vモデルが増えてきていますが、マキタの36VとHikokiの18V+36Vモデルは倍以上のラインナップ数の差があります。
バッテリーの互換性が高いのは、電動工具を使うユーザーには大きなメリットであることは間違いありません。
まとめ
今回は、HiKOKIのWR36DとマキタのTW001Gの違いについて解説してきました。
この他にもインパクトレンチについては、まだまだ知っておきたいことがたくさんあります。
ぜひ、その他の関連記事も読んで参考にされてみてください。
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