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ドリルドライバーの選び方について解説します

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皆さんは、ドリルドライバーという電動工具について知っていますか?

よくインパクトドライバーとごっちゃになる方が多いようですが、実はドリルドライバーとインパクトドライバーとでは、内部構造が異なります。

ちなみにドリルドライバーとは、穴を開ける作業とネジ締め作業の両方を行える電動工具のことを指し、メーカーによっては「ドライバードリル」「ドライバドリル」と呼び方が異なりますが、基本的には同じ工具のことを指します。(当記事では紛らわしさ回避のため、ドリルドライバーで統一しています)

では、ドリルドライバーとは一体どういう工具なのでしょうか。基本的な工具の説明や実際の選び方について解説していきたいと思います。

ドリルドライバーの特徴

ドリルドライバーの本体には「モーター」、「ギア」、「クラッチ」が内蔵されており、電源のオンオフを行うトリガー、回転方向を切り替えるスイッチ、締め付けトルクを変更するダイヤルが特徴的な電動工具です。

とくにドリルドライバーはクラッチ機能の搭載が便利で、締め付けるパワーを自在に変更できます。

例えば部材に陥没しないよう、締め付ける力を調整する際にクラッチを使うと便利です。

パワーがあれば速やかにネジの締め付けは可能ですが、初心者だとパワーを持て余して溝を破壊してしまうこともあります。

そのため繊細な締め付けや穴開けを行う際は、ドリルドライバーのクラッチ機能は非常に有利です。

ドリルチャック

ドリルチャックは、ビットを取り付けるためのアダプターです。

このビットには以下の2種類があります。

  • チャックハンドル(チャックキー)で締め付けるタイプ
  • スリーブと呼ばれる部分を回転させて締め付けるキーレスタイプ

※現在ではキーレスタイプが主流です。

 

また装着可能なビットのサイズをチャック能力といい、1.5-13mmといった形で表示します。

ビット

ビットは作業に合わせて取り換える、ドリルドライバーの先端に使われる部品です。ドリルとして使用する時はドリルビットを、ドライバーとして使用する時はドライバービットを使用します。

なおビットは異なるメーカー間で使用可能です。ただし使用の際には、ビットの軸の形状とドリルドライバーの差し込み口の形状を確認しましょう。

ドリルドライバーで3つの爪を使用しているキーレスタイプは、基本的にどのビットも適合します。

インパクトドライバーとの違いについて

ドリルドライバーとインパクトドライバーの大きな違いは、作業時のパワー(トルク)の発生のさせかた異なります。

 

例えばドリルドライバーはモーターの回転だけで、ねじ締めや穴あけをします。一方インパクトドライバーの場合、モーターの回転方向にインパクト(衝撃)を加えるのが特徴です。

衝撃を利用するため、ネジ締め作業ではより強力な力が得られます。とくに多くのネジ締めが必要な場合、グイグイ打ち込んでいけるのが魅力です。

 

インパクトドライバーを使う際は、太くて長いネジやボルトの締め付けや、硬くなったネジやボルトを緩める作業に使用しましょう。

 

またドリルドライバーより素早い作業ができます。沢山のネジやビスを締め付ける場合に使用してみてください。ただしインパクトドライバーはドリルドライバーと異なり、クラッチ機能が付いておりません。

小さなネジのネジ締め時、誤って締めすぎる危険があります。またドリルビットを使用した穴あけにはあまり適していません。

電気ドリルとの違いについて

電気ドリルとドリルドライバーの大きな違いは、クラッチの有無です。ドリルドライバーはネジの締め付けが終わると、クラッチが切れて回転が停止します。

一方電気ドリルは、一定の規定パワーに達してもただ回転し続けるだけです。

つまりドリル機能に特化しているといえるでしょう。しかし電気ドリルは構造が単純な分、ドリルドライバーと比較して価格が安いです。またアタッチメントの使用により研磨作業も行えます。

ドリルドライバーの選び方について

ドリルドライバーは非常に広く普及しており、さまざまなモデルがメーカー各社から販売されています。

あまりもの数の多さに、最初はどれを購入すればよいのか迷うのではないでしょうか。そこで特徴別にドリルドライバーの選び方をまとめてみたましたので、ぜひ参考にしてみてください。

形状の違いとそれぞれの使い分けについて

ドリルドライバーは、ペン型とピストル型の2種類が販売されています。ペン型は作業箇所のスペースに応じて本体を折り曲げたり、伸ばしたりできるのが特長です。

狭い場所で作業する際や、上向きでの作業に使用すると非常に効率よく作業が進められます。またコンパクトで使いやすく、プロの方も狭い箇所用として使用している方が多いです。

しかし構造的にトルク(パワー)を向上できないため、数値としては8N.mあたりが限度です。ドリルドライバーの主流は、ピストル型となっております。

ピストル型ですと家庭用の価格が安いモデルから、プロ向けのハイスペックかつ高価格の製品までラインナップは幅広いです。

ドリルドライバーの本体が入らない狭い箇所での作業や、無理な姿勢での作業を除くと、オールマイティーに使用できます。

ドリルチャックで選ぶ場合の選び方と注意点について

ドリルチャックのチャックサイズ(差し込み口の大きさ)は、以下のとおりです。

  • 6.5mm
  • 10mm
  • 13mm

チャック能力以上のドリルチャック装着はできません。例えばチャック能力10mmには、直径10mmまでのドリルビットが使用可能です。

このほか6.35mm六角軸のドリルビットに対応したドリルチャックも販売されています。

用途の違いで選ぶ場合の選び方と注意点について

穴あけ作業とネジ締め作業で、チェックするポイントが異なります。作業別のポイントを見てみましょう。

まず穴あけ作業では、チャック能力が開けられる穴のサイズに直結します。チャック能力と穴あけサイズの関係は以下のとおりです。

  • 6.5mm 鉄鋼錐6.5mmまで 木工錐15mmまで
  • 10mm 鉄鋼錐10mmまで 木工錐30mmまで
  • 13mm 鉄鋼錐13mmまで 木工錐50mmまで
  • 六角軸 鉄鋼錐10mmまで 木工錐21mmまで

ねじ締め作業では、チャック能力が対応可能なネジのサイズに直結します。

なお金属の小ネジはどのチャックも、M6(規格ネジの呼び径6mm)まで対応可能です。

  • 6.5mm 木ネジ直径3.8mmまで 小ネジM6まで
  • 10mm 木ネジ直径5.1mmまで 小ネジM6まで
  • 13mm 木ネジ直径10mmまで 小ネジM6まで
  • 六角軸 木ネジ直径5.1mmまで 小ネジM6まで

スペックで選ぶ場合の選び方と注意点について

締付けトルクも、ドリルドライバーの性能を表す重要な数値です。トルクの値が大きいほど、より太いビスの締め付けができます。

しかしトルクが大きくなると、本体サイズやバッテリーサイズが大きくなるのが悩みどころです。そのため作業用途に応じた適切なトルクを選択するとよいでしょう。トルク別の特徴は以下のとおりです。

  • 30N.m未満:小型のドリルドライバー。特に20N.m未満ではプロが使用するペン型や家庭用が中心です。
  • 30-49N.m:コンパクトなドリルドライバー。家庭用のラインナップが充実しています。プロがサブ機として使用することも多いです。
  • 50-69N.m:ドリルドライバーで一番ラインナップが充実しています。プロがメインで使用。家庭用はこのトルクまでが基本です。
  • 70-99N.m:ドリルドライバーでは高めのクラス。ウッドデッキづくりや屋外での本格的なDIYに使用されます。
  • 100N.m以上:ドリルドライバーでは最大のクラスです。硬い材料へのねじ締めや木材締結の連続作業、および太いボルトとナットの締結作業に使用されます。

上記のようにトルク値から最適な作業を選べば、非常に扱いやすいドリルドライバーを選定できます。

振動機能の有無で選ぶ場合の選び方と注意点について

振動機能を搭載したドリルドライバーも販売中です。石材、コンクリート、ブロック、およびレンガへの穴あけには、振動ドリルモードが必要となるでしょう。

なぜなら硬い部材に作業を行う際、破砕された粒子が目詰まりを起こしてしまうからです。振動モードを搭載している機種は、振動によってこの破砕された粉じんを排出しながら作業が行えます。

購入の際は振動機能の有無を必ず確認しましょう。作業状況によっては必要ないため、自身がどんな作業で使用するのかも確認する必要があります。

36Vや40Vなどの高電圧モデルが必要な場合の作業について

ドリルドライバーの電圧は、上がれば上がるほどパワーが向上します。

とくにより大きな穴あけや、太くて長いビスの締め付けには高電圧モデルが最適です。

しかし電圧に比例してバッテリーサイズが大きくなるので、十分に注意しましょう。電圧別の特徴を以下に解説します。

  • 3.6V:家具やカラーボックス、机の組み立てに最適です。
  • 7.8-10.8V:初心者にも扱いやすいクラス。木材の穴あけも可能です。主に家庭用あるいはプロのサブ機として使われます。
  • 14.4-18V:金属や石材の穴あけが可能です。プロが使用するならこのクラス。このクラスからバッテリーが大きくなります。
  • 36-40V:より多くの穴あけを伴う作業や、より太くて長いネジの締め付け作業を行う場合に選択するとよいでしょう。

ちなみに36V・40Vmaxシリーズは、それぞれHiKOKIとマキタから販売されているモデルです。

やや高価ですので、選ぶ際は作業用途に合うかチェックしてから購入しましょう。

DIY用で購入する場合のオススメな選び方について

DIY用に購入する際は、穴あけサイズや使用するネジのサイズを基準に機種を選びましょう。

電圧で見るなら、DIYでは3.6から10.8V、締付けトルク49N.m以下のモデルが最適です。このトルクで予定する作業が可能かどうか、確認してください。

また電源を確保できる場所での使用や、長時間の作業を行う場合はAC電源式がおすすめです。このほか作業の負荷に合わせて速度を調節できる速度切替機能や、LEDライトが付いたタイプも販売されています。

購入時に合わせて確認すると良いでしょう。

主要な国内メーカーの一覧と特徴について

国内における大手電動工具メーカーは、プロ用と家庭用と別々に製造しています。長時間の使用や長期間の酷使を前提として、耐久性の高い部品やバッテリーを用いている方がプロ用です。

形が似ているものの、色や見た目で分かるようにカラーリングが施されています。主要な国内メーカーを紹介しますので、ぜひ参考にしてくださいね。

マキタ

「マキタ」は電動工具大手メーカーで、国内トップシェアを誇ります。コードレスタイプのドリルドライバーを中心に販売中です。

マキタの製品はパワー、操作性、持ちやすさのいずれの点においても定評があります。プロ用は青色、家庭用は緑色です。

HiKOKI(ハイコーキ)

「HIKOKI(ハイコーキ)」は旧日立工機で、日本における老舗電動工具メーカーです。

マキタと同様にラインナップが充実しており、初心者の方でも選びやすくなっています。プロ用は緑色、家庭用は青紫色です。

リョービ

「リョービ」のドリルドライバーは、プロからDIYが趣味の人まで幅広く支持されています。

また入門機のラインナップが幅広いのも特長です。プロ用は青みがかった緑色、家庭用は赤色、入門機は明るめの青色に塗色されています。

アイリスオーヤマ

「アイリスオーヤマ」のドリルドライバーは、同じスペックであれば他社製品と比較して軽い点が特長です。

パワー、機能性、持ちやすさ、および価格面から初心者におすすめできます。

パナソニック

「パナソニック」は大手家電メーカーです。3.6Vのペン型のほか、比較的大きな穴あけ作業に適した21.6Vまで、幅広くラインナップされています。

まとめ

今回は、ドリルドライバーの選び方について解説してきました。

この他にも、知っておきたい工具の知識について解説した記事がありますので、ぜひ、その他の記事も参考にされてみて下さい。