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丸ノコ左勝手(逆勝手)は左利き用として使える?注意点などを解説します

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日本人の左利きの割合は11%と言われています。他の国と比べても割合が多いとされていますが、戦前は6.5%とかなり低かったそうです。

ですが最近は左利きの方も増えているようで、「左利きから右利きへと矯正した」という方も多いようです。

日本は箸や筆を右手で使用すべきという考え方が根強くあり、世の中の製品の多くは右利きに使いやすいように作られています。

文房具やスポーツ用品などには左利き向けの製品がありますが、電動工具にも左利き向けの製品はあるのでしょうか?

ということで今回は、左利き用の電動工具の有無や丸ノコの左勝手について解説していきたいと思います。

左利き用の電動工具は存在するのか?

結論から言うと、左利き用の電動工具は存在しません。マキタやHikoki、Ryobiやボッシュなどの大手メーカーでは、ほとんど左利き向けの製品は販売されていないのが現状です。

インパクトドライバーなど左右対称の電動工具も多く、その場合は右利きでも左利きでも使い勝手はあまり変わりません。しかし丸ノコやディスクグラインダー、集塵機やブロワなど左右非対称の製品は右利き向けに作られている事が多いです。

では、なぜ電動工具には左利き向けの製品が販売されていないのか?

もちろん右利きの人が9割いるわけなので、右利き向け製品が多くなるのは当たり前ですよね。ただ1割とはいえ左利きは一定数存在するので、それなりに売れるし販売していても良いと思う方もいらっしゃるのではないでしょうか。

存在しない理由として考えられるのが「メーカーが作りづらく、採算が取れないから。」だと思われます。

 

左右を反転すれば左利き用になるのでは?と思われますが、そんなに簡単なものではありません。部品自体を新たに作り直し、製品自体の設計やテストを再度行わなければいけないのです。また、そもそも電動工具自体がニッチな業界。

限られた市場の中で1割程度しか存在しない左利き向けの製品を販売しても、右利き向けの製品よりも価格を上げることはできません。

開発コストをかけて利益が右利き向け製品よりも少ない左利き向け製品を販売するメリットはないと言えます。

左勝手の丸ノコについて

従来の丸ノコと異なり、取っ手とモーターが左手にあり、右に刃がついているのが左勝手の丸ノコと言われます。

左勝手の丸ノコは切断時に頭の位置が切断面側についているので使い勝手が良いとされて販売されている丸ノコ。ですが実は左勝手の丸ノコは当初は左利き用の丸ノコとして開発されたそうです。

この左勝手の丸ノコを右利きの人が作業したところ、あまりの使い勝手の良さに左利き用として販売されずに「左勝手の丸ノコ」として作業しやすいことを売りに販売されました。

そのため右利きの人ももちろん、左利きの人にも使いやすいように設計されているので、左利き用の丸ノコが欲しい方は左勝手の丸ノコを使用してみてはいかがでしょうか。

メリット

左利きの人が使用する際は使用しやすいのがメリットでしょう。安全性を重視したい方には従来の丸ノコでは取っ手よりも手前に刃が来るので、粉塵が飛んできてしまいます。

頭が刃の延長線上に来てしまうので、キックバックした際に危険があります。しかし左勝手の丸ノコなら粉塵が飛んでくることもありませんし、キックバックした場合のケガの危険性も下がります。

右利きの人で丸ノコの使用に慣れている場合なら、左勝手の丸ノコはかなり使い勝手が良いです。頭の前に刃が来て切断面をしっかりと目視しながら切断ができるので、細かい作業を行う事が可能になります。

デメリット

デメリットは右利きの人が使うには危険性が高いという点です。キックバックが起こった場合の危険性が高く、粉塵が目の前に飛んでくるので安全対策を更に行う必要があります。

キックバックとは木材を切断する際に、板のゆがみや垂れ下がりによって刃が挟まってしまい、丸ノコや木材が暴れる事です。

木材が暴れてしまうと周囲や自分に飛んでいき危険ですし、また丸ノコの刃が自分に当たってしまうとかなりの大けがに繋がります。

右利きの人が左勝手の丸ノコを使えば、キックバックが起これば刃が身体に当たる危険性が高いです。ある程度使い慣れていて、きちんと安全対策ができる人が使うようにしましょう。

左勝手(逆勝手)の丸ノコと通常の丸ノコの違いについて

左勝手の丸ノコと通常の丸ノコの違いは、取っ手の位置と刃の位置が違うという事だけです。左右が反転しているわけではなく、取っ手の位置と刃の位置が反対になっているだけ。

つまりロックボタンは左勝手の丸ノコも通常の丸ノコも同じ位置にあるので、左勝手の丸ノコが左利き用ではない、というわけなのです。

基本性能や使い勝手は同じで、パワーなどはどちらも同じとなります。刃が頭に近いため切断面が目視しやすい左勝手の丸ノコか、キックバック時に身体に当たりづらい設計の通常の丸ノコか、それぞれのメリットがあると言えます。

左勝手(逆勝手)を左利き用として使用する際の注意点について

左勝手の丸ノコは本来は左利き用として開発されたとされていますが、厳密には左利き用ではありません。

しかし実際に店頭では左利き用として販売とされていることもあり、あまり詳しくない人は左利き用と思って購入する事があります。

左利き用としても使いやすいように設計はされているので、特に問題が無いことが多いです。ですが左利き用ではないので注意すべき点があります

「ロックボタン」は右利き用に設計されているという点です。

ロックボタンとはトリガーボタンを押し続けやすいように、トリガーボタンを押した状態でロックする事が出来る機能の事です。

そのためトリガーボタンから指を外して、丸ノコを固定する事に集中することができます。

キックバックが起こっても丸ノコを押さえることができ、切断作業もていねいに行う事が出来るのです。

しかし左利きの人がロックボタンを使用するには、想定されている位置の裏側にあるので使いづらいです。ロックボタンを使って切断作業をしていると、急にロックボタンを解除しないといけない場合に解除しづらく、危険性が上がります。

もし手から丸ノコが離れてしまったら、刃が回転したままになってしまうので非常に危険です。左利きの人がロックボタンを使用する際には、トリガーボタンから指を離さないようにするなど配慮する必要があります。

まとめ

今回は、左利き用の電動工具の有無や丸ノコの左勝手について解説しました。

電動工具についての知識は、その他にも知っておきたいことがたくさんありますので、ぜひ関連記事も読んでみてください。